電験に合格するためには過去問を解くことが大事です。
力試しするためにもぜひとも挑戦してほしいのですが、中には超絶難易度の物も含まれています。
難易度の目安になる資料として電気技術者試験センターより公開されている資料をまとめましたのでご活用ください。
電験3種科目毎の合格率の推移
今回は科目ごとにピックアップしたものを掲載しています。
全体についての合格率、合格ラインの変遷についてはこちらをご覧ください。

使用しているのは科目合格率のデータから抽出しています。グラフの上限が100%で無く、変化の度合いがわかりやすいように30%にしてあることに注意して下さい。
各年度毎の過去問全体の難易度の見方として見ていただければと思います。
電験3種 理論科目
全体として安定していますが、それでも合格率が1.5倍程度の差がある時がありますので、難易度の違いはありそうです。
2020年は比較的易しかったのかもしれません。
合格ラインは以下のようになっています。
近年は安定傾向ですが、毎年ー5点前後の調整が入っているようなので、最後まで諦めないでください。
※ 赤線は標準の合格点(調整なし)です。
電験3種 電力科目の合格率
合格率に2倍以上の差があります。
合格ラインは次のようになっています。
取り組みやすい年度とそうでない年度とありますので、過去問に取り組む際は年度に注意してください。調整は入る可能性が高いですが、安心しにくいですね。
電験3種 機械科目の合格率
難しいときはかなり難しいイメージです。
2020年度はかなり厳しい戦い。合格ラインも下にありますが60点とかなり高いラインになっています。
合格ラインは以下のように推移しています。
近年易化傾向があり、合格者数も多くなっています。
ただわかりにくい分野ですので油断禁物です。
電験3種 法規科目の合格率
合格ラインは以下のようになっています。
以前に比べるとかなり難化してきているようです。法規と言えども電気事業法だけでなく、電技の解釈、ガイドラインなどからも引用されているので、主任技術者として必要な法律の知識を幅広く勉強する必要があります。
平成23年に技術基準の大改正がありました。できるだけ新しいのが望ましいですが、最低でも平成23年以降出版の参考書を使うようにしてください。
電験3種合格ラインの変動から見て取れること
電験3種は4科目合格することで無事合格となるわけですが、その年によって難易度も違えば、科目毎の合格率も変わってきます。
当然難易度が高ければ合格率も下がりやすいので、受験する年の残っている科目の難易度というのは重要です。
そこで、個人的におすすめする勉強方法ですが、電験3種は初年度だからと言って、得意科目だけ頑張ろう、苦手科目だけ先に重点的に勉強して安心しよう。というのはおすすめしません。
4科目をできるだけ勉強して、合格できるものは合格しておくという作戦が良いと思っています。おそらくその年に合格できなかった科目は例年に比べて難しい可能性があります。
そういう科目は翌年に一転して簡単になる可能性が高いです。合格しやすいときに合格しておくことで、電験3種の低い合格率を擬似的に上げることができるかもしれません。
電験は4科目別々のようでつながっています。ある科目だけ重点的に勉強していくよりも、それぞれの科目を勉強することで分かってくることもあると思います。
合格には遠回りのようで近道になるかもしれません。少しずつでも勉強を進めていくことが知識の定着につながると思います。
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