図1のように、ある工場の受電用変電所から三相3線式配電線を経由して、a棟受電点に電圧\(6600V\)で配電する系統があり、a棟内で最大負荷が\(2000kW\)の平衡三相負荷が接続されている。この負荷の日負荷曲線は図2に示すとおりであり、負荷は大きさにかかわらず常時遅れ力率\(90\)%で運転されている。また、年間の稼働日数は365日である。
このときの配電線路損失を求め、さらに日負荷曲線を図3のように平準化すると共に、力率改善した場合の配電線路損失を求める。
なお、変電所からa棟受電点までの配電線路の線路抵抗は1線当たり\(0.04[\Omega]\)であり、線路抵抗以外のインピーダンスは無視する。
また、a棟受電点の電圧は6600Vで一定であるものとする。
1)平衡三相負荷を\(2000kW\)で運転する場合、配電線路で発生する損失は\(\fbox{A}[kW]\)である。
2)平衡三相負荷を、年間を通して図2に示す日負荷曲線で運転しているものとすると、配電線路で発生する年間の損失電力量は\(\fbox{B}[MWh]\)となる。
3)平衡三相負荷を移行し、年間を通じて図3に示す日負荷曲線で運転するとともに、a棟受電点に調相設備を設置して、常時受電点力率を\(100\)%に改善する。この場合、調相設備が補償する進相無効電力は最大で\(\fbox{C}[kvar]\)であり、力率改善後の配電線路で発生する年間の損失電力量は、図3に示す日負荷曲線における力率改善後の損失電力量の\(\fbox{D}\)[%]となる。
なお、平衡三相負荷の運転力率は、負荷移行の前後で変化しないものとする。
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