(2) 定格点において、流量が 10[m/min]、全揚程が25m、ポンプ効率が 60%、回転速度が1500[min−1] の送水ポンプの流量制御について考える。ここで、水の密度を1000kg/m2、重力の加速度を 9.8[m/s2]とし、円周率は 3.14 とする。
このポンプの全揚程と流量、ポンプ効率と流量の関係を定格点での諸量の値で正規化したところ、次式が得られた。
h=1.2n2−0.2q2・・・①
η′=2(qn)−(qn)2・・・②
また、弁が全開のときの実揚程を含めた管路抵抗の特性として次式が得られた。
r=0.5+0.5q2・・・③
ただし、流量 q [p.u.]、全揚程 h[p.u.]、回転速度n[p.u.]、ポンプ効率 η′[p.u.]、 管路抵抗r[p.u.] は正規化された変数である。 n=1のとき、これらの関係を図示すると次の図のようになる。
図 ポンプ揚程曲線、管路抵抗曲線(n=1のとき)
1) ポンプを定格点で運転しているときの電動機の軸動力は7[kW]であり、軸トルクは
8[N・m]である。
2) 弁の開度調整により流量を7m3/minに制御する場合、ポンプの全揚程は9[m]
軸動力は 10[kW]となる。
3) 電動機の回転速度制御により流量を7m3/min に制御する場合、ポンプの全揚程は11[m]、電動機の軸動力は 12[kW] となり、軸動力を大幅に削減できることが分かる。
コメント