電気系の資格は簡単はウソ?難易度は低く見られがちな電験はヤバイ

電気主任技術者試験(電験)

国家資格の中で、電気系の花形資格である電験3種。

合格率は科目合格制度が採用され、最長6回の試験で4科目取れば良いのにもかかわらず、合格率は10%を切ります。

ただ、それだけ難しくても国家資格難易度的には偏差値は58程度だそうです。

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そうかなと思いつつ、各種難易度の資格を取得してきましたので、それを踏まえて電気系の資格について、また、比較として、受験してきました情報系の難易度を考えていきたいと思います。

電験3種と応用情報技術者試験は登竜門

まず引き合いに出すのは、応用情報技術者試験電験3種

これらの試験は、試験としての立ち位置、そして難易度。どちらも登竜門的な立ち位置です。

(基本情報技術者もその登竜門の一つと言われています。)

登竜門はただの入り口ではなく、エリートへの入り口ということです。

それぞれ、電気の世界、情報の世界の入り口は別の資格があり、電気であれば2種電気工事士、情報であればITパスポートが担っていると思われます。

電験3種、応用情報技術者試験のどちらも範囲がものすごく広く、そしてそのあとに続く資格に比べれば比較的勉強の深度は浅い。

それを乗り越えてさらに突き進むのであれば、そのあとの電験2種、1種や高度情報技術者(最高レベル4)へと進んでいけます。応用情報はレベル3( ゚Д゚)

ただ、電験と違うのは、高度情報技術者は各分野ごとに深く突き進んでいきます。

分野ごとのスペシャリストを育成するような意味合いかもですね。

はっち
はっち

深度をどんどん深くしていきつつ範囲も広げていく電験1種、2種は頭がおk。。。(おや?誰か来たようだ・・・)

 

電験3種と応用情報技術者の難易度

最初に電験3種と応用情報技術者の立ち位置は似ている、と話をしましたが、実際の難易度は大きく離れています。

応用情報技術者試験:偏差値65

第3種電気主任技術者:偏差値58

応用情報技術者試験の方が圧倒的に難しいです。

・・・

そうでしょうか。

どうもこの手のランキングは情報系が優遇されている気がします。

資格ランキングやサイトを批判しているわけではありません。これだけ様々な資格を並べ、試験形式も受験資格もある中、偏差値を決めているのは何か基準があるはずです。その基準に電験は反映されにくいのではないだろうか?と思っています。

学生時代に基本情報技術者を取得し、その後、仕事で20年電気を仕事にしていたため、それぞれの分野をかじっている自分が取得した難易度としては、

応用情報技術者試験 偏差値 65→58(とりあえず仮)

第三種電気主任技術者試験 偏差値 58→60(とりあえず仮)

という印象です。

ただ、印象はそうであっても中身はそう素直にはいきません。もう少し詰めていきます。

応用情報技術者試験(AP試験)がむずかしいとされている理由

AP試験が難しいとされている理由は、名称の通り情報通信技術を応用させる問題が出題されるのですが、一番は非常に実務的な話が多いことです。ですので、例え情報系でなくても実務経験を積んだ社会人に有利です。

自分は社会人20年近くですので、そのあたりは難易度に加味する必要があります。

また、午後が記述式ということも難易度の高さの一つに挙げられます。

選択肢の中に答えがある選択問題と違い、ある程度目星をつけて解答を作り始めなければいけません。記述式はその目星をつけるまでに必要な知識の量が多く必要です。

ただそうは言ってもAP試験の場合、問題文の中から答えを読み取ることもできるため、主に情報+国語力が問われる問題です。

電験1種、2種の二次試験のような完全記述式とは違います。

また、午前、午後の両方を一回で合格しなければいけないこと。

合格したことで、弁理士などのより高難度の試験の一部が免除される。

などの理由もあるかと思います。

電験3種が難しいとされている理由

電験3種が難しいとされている理由は、4科目という広い範囲の存在もありますが、大きく難易度を上げている理由は、過去問が出題されない。ということでしょうか。

数値を変えただけ。というような問題も出題されず。問題製作における努力というものは計り知れません。(さすがに似たような問題はあります。)

そして、その難易度が、合格率10%を切るという結果になっていると思われます。

ただ、令和5年度からのCBT方式の開始と共にその神話は崩れてきています。

ただ、その高難易度の一方で、科目合格制度の採用、合格点数の調整、全て多肢選択式など、他から見たら緩和措置が多くあり、受かりやすく配慮されていることも、偏差値を下げている原因ではないかと考えます。

 

この二つの資格はどちらも覚えれば合格できる資格ではなく考えて解かなければなりません。

難易度は相当高いのもどちらにも言えることです。

その辺りを加味して考えてみると。

応用情報技術者試験 偏差値 65→59

第三種電気主任技術者試験 偏差値 58→59

というところでしょうか。

電験3種のその先、電験1種、2種の難易度は?

ちなみに、電験1種は先ほどの”資格の取り方”によると、偏差値67、電験2種が偏差値64で、比較で今回登場させる一級建築士は偏差値66です。

このあたりの偏差値1の差はそれなりにあるのですが、応用情報技術者試験(65)と、電験1種(67)、高難易度の一級建築士(66)が同じレベル帯だとは思えません。

別サイトですが、最難関と言われる医師、弁護士(司法試験予備試験など)の入っている偏差値70オーバーのゾーンにIT系のシステム監査技術者が入っていましたが、コメントでは、

システム監査技術者は実務経験5年でも独学で6か月かかるレベル。

と書かれていました。

電験を勉強している身からすると、独学で6か月では実務経験を加味しても電験3種の合格すら難しいです。

電験1種、2種に至っては別次元。

実務経験があったほうが有利ですが、3種から順に累計勉強時間は4000時間(3種1000時間、2種+1500時間、1種+1500時間~)ともいわれています。

毎日仕事終わりに2時間、毎日休まず365日勉強しても5年以上かかります。

仕事との兼ね合い次第だったり、状況は人それぞれですので一概に言えませんが、電験3種は5年どころではいかない人も多い試験です。

ここで言う、システム監査の実務経験はおそらく実際の監査業務に携わっている期間が5年という意味かと思われます。電験の場合の実務経験は範囲が広すぎて役に立つのがほんの一部です。システム監査という分野に限って言えば、ダイレクトにそこに携わっていても6か月勉強期間がかかるということかなと思います。特許庁の実務経験による弁理士資格の取得に近い実務経験を想定しているものかもしれません。

科目合格ありの合格率1桁%は伊達じゃありません。

一級建築士は実務経験のハードルもありますし、所定の学業、もしくは実務を修めていないといけません。そのうえでかなりの勉強量が必要なはずです。

情報系は比較的簡単な資格に厳しい

また一方で、基本情報処理技術者試験(偏差値49)やITパスポート(偏差値45)には厳しい判定です。

基本情報技術者はITの広い知識が必要な上に、プログラムの知識も必要なため初学者にはかなりハードです。

基本情報技術者(FE試験)と応用情報技術者(AP試験)の違いについては別記事で紹介しています。

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ITパスポートも覚えることが多く簡単ではありません。ただITパスポートについては未受験ですので評価は割愛します。

名称に”基本”とついているから基本的な内容なんでしょ?

ITパスポートって名前なんだから申請すれば誰でも取れるぐらいなんでしょ?

というイメージを持ってしまうかもしれません。

ですが個人的にITパスポートという名称は好きです。親しみやすいですよね。

私的な資格偏差値の感想

それら受験した感覚から勉強の難易度と出題問題の傾向的に、このぐらいかなと感じた数値にしてみたいと思います。

基本情報技術者試験:49→52(3up)

応用情報技術者試験:65→59(6down)

第3種電気主任技術者試験:58→59(1up)

第2種電気主任技術者試験:64→66(2up)

第1種電気主任技術者試験:67→70(3up)

という感じでしょうか。

ただ、難易度はその人それぞれです。学生時代の知識の積み重ねや、日々、本などから知識を吸収している人など背景は全然違います。

非常に簡単だった、という人もいれば、難しい人もいる。

勉強時間はほぼノー勉という人もいれば、何百時間とかかる人もいる。

人それぞれ背景が違いますので、一概に並べることはできません。

一つ勉強している人に共通して言えることは、社会人になっても勉強できる人はどんどん成長していきます。

学生時代ずっと勉強してきたにもかかわらず、社会人になれば勉強しなくてよい、という風潮があるような気がしますが、そんなことはありません。

仕事が大変で勉強できない、という人は仕事の中でどんどん成長しています。

仕事に余裕がある人は、より成長するために勉強に時間を費やすことで自分の成長を促せます。

中々そのことを自認できませんが、新しいことをすれば知識が増えていき、視野が広がります。

その成長のために一番簡単で効率的な方法が勉強かと思います。より充実した生活を送るためにも、日々成長していきたいですね。

がんばっていきましょう。

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