2017年 問12 電力応用 送風機の制御問題(出題年多数)
送風機の風量制御を、ダンパの絞りによって行った場合と、送風機の回転速度制御によって行った場合での機動力に違いについて考える。
ある送風機の特性と風路系の抵抗曲線が次式で表せるものとする。
\[h=1.2n^2+0.6nq-0.8q^2\]
\[\eta=2.0(\frac{q}{n})-(\frac{q}{n})^2\]
\[r=q^2\]
ただし、\(h\)は風圧、\(n\)は回転速度、\(q\)は風量、\(\eta\)は送風機効率、\(r\)はダパ全開時の全送風抵抗を表し、いずれも定格点での値で正規化(単位[p.u.]で表す)したものとする。なお、ダンパ全開時のダンパの送風抵抗は無視できるものとする。
このとき、ダンパ制御と回転速度制御で、いずれも風量を定格風量の50%にするときの軸動力を比較する。
1)この送風機の軸動力\(p\)は、風圧\(h\)、風量\(q\)、送風機効率\(\eta\)を用いて次式で表すことができる。
\[p=\fbox{8}[p.u.]\]
2)ダンパ制御では、回転速度を定格速度\(n=1[p.u.]\)で一定とし、ダンパの開度調整で送風抵抗を増加させて動作点を移動させる。風量\(q\)が定格の50%となるとき、風圧\(h\)、送風機効率\(\eta\)及び軸動力\(p\)はそれぞれ次の値となる。
\[h=1.3[p.u.]\]
\[\eta=0.75[p.u.]\]
\[p=\fbox{A}[p.u.]\]
また、このとき風圧と送風抵抗が等しくなるので、ダンパの送風抵抗は\(\fbox{9}[p.u.]\)となる。
3)一方、回転速度制御では、ダンパを前回のままとして送風抵抗による損失を増加させずに回転速度位を変化させて動作点を移動させる。風量\(q\)が定格の50%となるとき、風圧と送風抵抗の関係から回転速度\(n\)を求めることができ、風圧\(h\)、送風機効率\(\eta\)及び軸動力\(p\)はそれぞれ次の値となる。
\[h=\fbox{B}[p.u.]\]
\[\eta=\fbox{C}[p.u.]\]
\[p=\fbox{D}[p.u.]\]
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