電験2種二次試験が初めての人はどんな試験なのか?どんな雰囲気なのか気になるのではないかと思います。
記述試験であるこの試験は、採点基準もわからないため、出来ていなくても全体的に難しく合格ラインに乗っていることもあれば、できたと思っていても合格ラインの上昇や、うっかりミスで不合格となるかも知れません。
そんな状況を少しでも試験前にシミュレーションできればと思い当日の様子と試験の出来を記事にしました。
自己採点はあくまで公式解答が出る前なので、勝手に点数を予想しています。公式回答が出た後の再自己採点結果はまた後日記事にするかもしれません。
令和元年度電験2種二次試験の会場の様子
電験2種二次試験は某大学の講義室で行われました。
ただ、大学を使用していますが、受験者数はかなり少ない感じ。
そして、部屋に入るととても静か。外で話をしている人もいますが、大声出したりする人もいません。
年齢層は一次試験に比べると、結構若くなったような感じでした。
やっぱり若者の方が頭が働くんだろうな。。。と思ったら、自分の前の席の人は60歳ぐらいの人でした。(ゴメンなさい)
チラリと見える受験票。
どうやら一次試験一発で通っているようです。(さらにゴメンなさい)
静かなまま試験監督が入ってきて、そのままの雰囲気で試験が開始されました。
電験2種二次試験の電力管理の試験時間中
さぁ、開始です。緊張感も最高潮。解ける問題があるだろうか。
まずは問題すべてを確認します。
問1 火力発電所のバックアップ電源に関する論説問題
水力、火力と交互に出題されている傾向が強いので今年は火力の可能性が高い。さらに昨年度が水力の計算問題だったので、火力の論説かな?火力は比較的論説問題が多そうだし。
と、ある程度予想をつけて重点的に勉強していったところ、見事に予想が当たったにも関わらず問題を見た時に、
?
となりました。
復習した今でこそ「火力発電所のバックアップ電源に関する論説問題」と書けていますが、当日では。
火力発電所の何かに関する論説問題。
としかわかりませんでした。
火力発電所の何を聞かれているのかすらわからない。
重点的に勉強していったにも関わらずこれ。
初っ端から相当焦ったことを思い出します。
問2 送電線の電圧降下に関する計算問題
\(P+jQ\)と極座標表現の時点でうげっ、と思って後回し候補の箱に。
さらっと問題を見るも難しそう。
最後に公式書いてくれているけど何に使うのか想像もできません。
うん、後回し。
問3 過渡安定性に関する論説問題
これも見たことあるぞ。一次試験(去年)、二次試験(一昨年)の過去問で見たぞ。
これも出ないだろうと思ってすっ飛ばした範囲だったりする。なんかどこかで電験二次試験では直近5年以内の問題は出ないなんてことを見た気がするけど、そんなことはなさそうだ。
悔やんでもしょうがない。
ただ、感覚的にわかりやすいので頑張ってみるか。後で。
問4 配電線の電力損失に関する論説・計算問題
いや、これ。類似問題最近出てるじゃん。(4年前でした)
最近出たから出ないと思ってて表面をするっと通過した程度。
解き方がうろ覚え。ただ小問で論説問題が付いている。こっちはいけそう。
部分点を取りに行こうか。とりあえず後回し。
問5 電圧変動に関する計算問題
右側にはよく見る電力系統の図。
ただ、その前に立ちはだかる長い問題文。
ずーっと読んでいくと、小問でよくわからない証明問題が含まれていることがわかる。
やばい、最後まで回答できそうにないぞ。
後回しだ。
最後の問題に託す。
問6 風力発電所に関する論説問題
いや、風力発電とか一次試験でしか見てないし。確かに太陽光発電は勉強したけど風力は。。。
後で思い返せば再生エネルギーでの太陽光の旬が過ぎたら風力も注目されるよな。と思いはしましたが勉強していなかったことを後悔。
なにか適当に書こうか悩ましい問題。
解ける問題が無い。さぁどうする。
だけれども解けそうな問題が無い。全然無い。
全体的の問題を見終えて緊張感と絶望感が最高潮。
手が震えて、手汗でべとべと、こんな状態では計算問題はとても考えられない。
とにかく手を動かそうと問3の過渡安定性に関する論説問題から取り組むことに。
ツラツラと書き進めたのはいいのですが、どの答えも要約すると「加速エネルギーが減少し、減速エネルギーが増加する」しか書いてない(逆も書いた)ことに気がつく。大丈夫か。
30分経過。なんとか論説を埋める。
問題用紙はスカスカ。小問と小問の間は後で追記できるようにかなり隙間を開けておいた。使わなかったけど。
続いて比較的情報量が少ない問2の電圧降下の計算問題に取り組む。
おや。
焦って見えてなかったけど、覚えている解法で取り組めるかも。
取り組んで見たところ思った通り。
問題を進めれば解き方を小問が指南してくれるので助かる。
問題文の最後に追記してくれている公式を見たことを忘れて、二倍角の公式を導出するという遠回り。
最後の「○○しても良い。」を見落としたことは過去問やったときでもやってしまっていた。
心配なのは計算ミス。後はとにかく解き進めるだけ。
45分経過。
続いてうろ覚えの問4。
おまけのような論説の内容を記載し、計算問題に取り組む。
うろおぼえながら、なんとか過去問で解いた方法にたどり着く。
立式があっているかどうかわからないが、答えはなんとなく見たことある形になった。
よしよしと思っていたが、大きなミスを試験終了後に発見。
その大きなミスは、”単相二線式”の読み飛ばし。
文字は見えていたが、頭が見ていないと判断してしまったらしい。
痛い。
70分ほど経過。
最後の4問目の選択問題をどちらにするか。問6か問5か。
最後にとにかく問題文の長い電力系統に関する問5に挑戦。
途中の証明問題は飛ばして、計算問題で証明した式を使うところにたどり着くも、比例式なので比例係数がわからない。いや、わかるかもしれないが、この時点ではわからなかった。
結局、証明問題に取り組む。残り40分。
あーだこーだひねくり回すも、証明できない。
残り10分。タイムアップを悟り、適当に最後の問題の答えを導く。完全に部分点狙い。
間違えやすそうな電卓で計算したところだけをたたき込み検算。
そしてそのままタイムアップ。
ぶっは~と一息。
とりあえずかなり埋めたには埋めたが、できているのかどうかわからない。
二次試験 手ごたえだけの自己採点(電力管理)
電力管理の解答状況
問1 火力発電所の補機に関する論説問題 選択せず
問2 電圧降下に関する計算問題 25~30/30点
問3 過渡安定性に関する論説問題 15~25?/30点
問4 線路分布に関する論説・計算問題 10~20/30点
問5 電力系統に関する計算問題 10~20/30点
問6 風力発電所に関する論説問題 選択せず
全て高いほうであれば95/120点。こちらだったらかなり余裕ができるが、低い方で合計すると60/120点ぐらい。論説のブレが大きいと他でカバーできないかもしれない。
論説は恐らく低い方に近いだろうな。
試験終了して。
今回、問3に少しの論説が含まれていたけれども、選択した問題の大部分は計算問題。
結果として、論説問題1題。計算問題3題という選択になってしまった。
というより、
論説問題難しくない!?
と試験終了後に思ったものです。
ですが。
解答用紙回収中に、前の人の答案用紙の選択した問題番号”1”がチラリと見えました。
問題番号1。手も足も出なかった火力の論説問題でした。
あれ答えられるんだ・・・まじか。とても答えが聞きたい。
声をかけようかと思ってしまいましたが、一時間後に機械制御が待っています。邪魔してもいけないし、自分も気を切り替えなければ。
2種受験時は計算問題なんて無理無理。二次試験まで言っても論説中心で攻めるしかないな。
なんて思っていたにも関わらず、選択はできうる限りの計算問題。
論説か計算か。どちらかに特化していると非常に怖い試験だということを実感しました。
機械制御に続きます。
電験2種二次試験対策はこれで勉強しました。
コメント
読んでるだけで自分も受験してるような気持ちになってハラハラしてきました(^ ^;)
全問解けそうもないと普通の人は諦めるところ、そこから合格まで持ってくはっちさんの精神力は見習うべきですね。
自分の仮説ですが、計算の減点の基準の方が論説より低い(緩い)気がします。
計算が新顔で無かったり、癖が無い年度は割と合格率が高いと思います。逆に論説が難しくない年度は意外に合格率が高くないです。
説明すると長くなるので止めときますが、試験センターの採点のカラクリがチラリと見えてくるかも、ですね。
なので、論説か計算か迷ったら時間貯金の為に論説を選ぼうと思ってましたが、同じ位の難易度なら計算を選ぶか少し考えてしまいますね。
すみません、変なこと書き込んじゃって。
ではでは。
ソウケイさん
大変返信が遅れてしまいすみません。
解けそうもない。というところで一度頭をリセット出来てしまったからかもしれないですね。
心臓はバクバクです^^
論説の採点基準ってわからないですもんね。
確かにそこの点で、他の問題との兼ね合い、さらに合格率を調整されているような気もしてきました。
そうするとはっきり採点できる計算が電験では有利・・・と簡単には行きませんが、
おっしゃるとおり、同じぐらいの難易度のときは悩んでしまいそうです。
逆に、どちらも解けそうということなので嬉しい悩みですが^^
コメントありがとうございます!