平成28年 現代制御理論 電験1種二次試験機械制御問4

2016現代制御 電気主任技術者試験(電験)

次式で記述される制御対象について、次の問に答えよ。

\[\displaystyle \dot{x(t)}=Ax(t)+bu(t)\]

\[\displaystyle A=\begin{pmatrix} -1 & 2 \\ 0 & 1 \end{pmatrix},b=\begin{pmatrix} 1 \\ 1 \end{pmatrix}\]

(1)システム行列\(A\)の固有値を計算して、\(u(t)=0\)のとき制御対象は不安定であることを示せ。

(2)可制御性行列を計算することで、制御対象は不可制御であることを示せ。

(3)この制御対象に状態フィードバック制御\(u(t)=-f(x)\)を施す。係数ベクトル\(f\)を\(f=(f_1 \ f_2)\)として、閉ループのシステム行列\(A-bf\)を求めよ。

(4)閉ループ系の特性多項式\(|sI-A+bf|\)を、\(f_1\)と\(f_2\)を用いて表せ。

指定したい特性多項式を\(P(s)=|sI-A+bf|=s^2+a_1 s+a_0\)とおく。\(a_0\)と\(a_1\)を、\(f_1\)と\(f_2\)で表せ。

(5)上記小問(4)で求めた関係式を\(f_1\)と\(f_2\)を求める方程式と考えるとき、この方程式が解をもつために、\(a_0\)と\(a_1\)が満たすべき条件を示せ。

(6)上記小問(5)で求めた関係式を用いて\(P(s)=s^2+a_1 s+a_0\)の係数\(a_0\)を代入消去したうえで、\(P(s)\)を因数分解せよ。

この結果から、制御対象を安定化できることを示せ。

(7)不安定な固有値を\(-2\)に移動することで制御対象を安定化せよ。これを実現する状態フィードバック係数ベクトル\(f\)は無数に存在することを示せ。

 

 

\[M\ddot{y(t)}+f\dot{y(t)}+ky(t)=u(t)\]

\[\displaystyle \frac{Y(s)}{U(s)}=\frac{1}{Ms^2+fs+k}\]

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