こんにちは、はっちです^^♪
今回はエネルギー管理士試験を受験しようとする人におすすめな参考書を紹介します。
電気の上位資格であるエネルギー管理士試験はおそらく多くの人が3種を受験している、または合格されているのではないかと思いますが、今回は、
・電気系の資格を持っているが、自信がない人。または、電気系の学校を出ている人。
・初めて受ける電気系の試験がエネルギー管理士試験の人。
それぞれの人にどんな勉強方法があるのか、また、電験1種、2種などの上位資格を持っている人が受ける注意点なども書いてみましたので参考にしてください。
電験3種などの電気系の資格を持っている人
まずは受験者が一番多そうな電験3種、電気工事士1種など電気系の資格を取得されている方のオススメを見ていきます。
ただ、そうは言っても。
余裕で合格したか。
ギリギリだったかでは大きな実力の違いがあります。
やはりそこを計るためには、時間を気にせずエネルギー管理士の過去問を1年分解いてみるといいと思います。
ここで合格点は無くとも、半分程度点数が取れる、もし取れなくても解説を見ればわかる程度の実力があれば、これから紹介する過去問集をオススメします。
過去問集はオーム社と電気書院から出版されていますが、それぞれの特徴を書いておきます。
過去問の比較 電気書院とオーム社のエネルギー管理士試験
エネルギー管理士試験の過去問を出版している会社で有名なのが電気書院とオーム社です。
どちらも問題の中身は過去問なので一緒なのですが、構成、解説が違うので自分にあうと思うものを選んで下さい。
電気書院のエネルギー管理士試験の過去問集
いきなりど分厚い辞書みたいな問題集ですが、過去12年分掲載されています。
電気書院から出版されており、お値段もボリュームの割にはそれほど高くありません。
掲載スタイルも試験に近いスタイルで書かれており、すっきりと見やすい印象を与えてくれます。
ただ、解説はかなりスマートです。言い換えてしまえば最短距離を突っ走る印象。
解説を理解するためには、電験3種の内容を理解しているぐらいの実力が必要なのではないでしょうか。
オーム社のエネルギー管理士試験過去問集
オーム社から出版されている過去問集もあります。こちらはでかい。(し厚い。)
※ 今のものは10年分になりました。
オーム社から出版されているこちらの過去問集は解説が丁寧です。
この本の大きな特徴として、受験生のためになる解説はしていこう。という感じがします。
エネルギー管理士試験では、試験の中で導出に時間がかかるもの、導出難度の高いものは、予め問題に数値が与えられていることがあります。
こちらの本ではそういうところの導き方についても解説がされており、まだ上位資格を目指す方には嬉しい構成になっています。
ただ、相当難解なものについては説明が省かれていることもあります。
同期電動機の電気回路解析法として一般的に用いられるd-q軸解析法は、その座標変換に行列を使用するため、結果式を得るための演算はかなり大変である。(中略)
記述された手順通りに数式の演算を行えば、基本理論を理解していなくても答えを得ることができる。本問の解説もその方針で記述するので、理論の根本を理解したい方は、専門書を読まれることをお勧めする。(オーム社)
先に紹介した電気書院さんの過去問集は、その辺りかなりドライな感じさらっと問題の意図通りに解ける解説をしていきます。
個人的には泥臭く解く方法のほうがわかりやすくて好きです。電気書院さんの解説はかなりスマートです。
解説も丁寧で+アルファを解説してくれるオーム社。
ですが、オーム社には個人的に大きなデメリットがあります。
その大きな違いとして。オーム社の方は過去問が若干見難いです。
電気書院さんの方は、実際に出題された過去問とそれほど構成に変わりはありませんが、オーム社は、なぜか1ページ2カラムという構成になっているため、大きく見た目が変わります。
2019年の過去問はそれが改善されて実際の試験の構成に近い形で掲載されていますが、2018年以前は変わらず2カラムになっています。それが若干見難いかなと思います。
今後2020年と改善されていくとは思いますが、2018年以前はそのままの掲載と思われます。オーム社をおすすめしたいところなのですが、この構成がデメリットだと思っています。
電気について自信が無い人
電気の勉強はしていたけど、ずいぶん時間がたってしまった。もう、あまり覚えていない。
という人は、持っているのなら3種の参考書で勉強してもいいのですが、範囲としては3種の方がエネルギー管理士試験より広く、一方で難易度はエネルギー管理士試験のほうが難しいため、どちらにも過不足が出てしまいがちです。
そのため、不足しているエネルギー管理士試験の参考書を分野別に購入するなどしつつ、過去問集から電験3種の範囲を発展、復習させるなどをしたほうが良いです。
改めて新しい専用の参考書を購入するとモチベーションも上がりやすいですよ。
ここでは、それぞれ分野別に出版されている参考書を紹介します。
一番信頼できる参考書はやはり、省エネルギーセンターから出版されている参考書です。
何せ試験元が出版していますからね。間違いないかと思われます。
構成としては必要な単元の内容を教科書のように解説してくれています。
そのため理解がしやすく、内容についても試験対応レベルになっています。
また別では、電験界で人気のある徹底マスターシリーズも出ています。
構成としては過去に出題されたことのある問題を例に、各分野解説をしているようなイメージです。
ただ、内容としてはかなり上級であり、掲載範囲もやや試験レベルを超えているのではないかと思います。試験合格するためには十分レベルであると言えますし、この先の電験2種などを狙う方にはオススメの参考書です。
エネルギー管理士試験は4課目から成っており、上で紹介した2冊はどちらも分野別で出版されています。自分に足りない分野のみを購入することでも大丈夫です。特に課目4の電力応用、課目1の法律部分は電験と被る範囲が少ないため、押さえておかないと失敗します。
課目別に購入するのであれば、最優先に課目1、4を優先して購入し対策を方が良いかと思います。課目1は熱分野も含まれるため、思わぬところで点数を落としかねません。
最後は資格講座で有名なTACさんから出版されているエネルギー管理士試験の参考書です。
この参考書は4課目がすべて一冊に収まっています。
その分解説が少なくなりますが、絵が多くイメージが付きやすいかと思います。
わかりやすく最低限の知識を得るためには最適なのですが、掲載されている量としては、書いてある内容にプラスアルファして理解する必要があると思います。
エネルギー管理士試験が電気系の試験で初めて。
電気系の資格を取得したことが無い人にとって、エネルギー管理士試験はかなりハードルが高いものになるかと思います。
まずは、熱で取るか、電気で取るかを考えた方がいいかもしれません。
やはり合格率の違いは難易度の違いでもあります。
年によっては2倍近く熱と電気で合格率に差が出る試験ですので、勉強時間を少なく取得できそうな熱分野をおすすめします。
それでも電気が得意だしな。電気で取得を目指そう!
という方は、先に紹介したTACさんの超速マスターがいいかなと思います。
それだけでは難しいと思いますが、入門編としては最適化と思います。
それでも難しい。自分一人では無理。と思うようであれば、通信教材などもありますので
そちらで勉強するのもありかなと思います。
中々素敵なお値段です。
熱分野でも良さそうなものがありましたので紹介しておきます。
やはり対面で教えてくれるというのはモチベーションの維持にも繋がりますので有効だと思います。社会人の勉強で大事なのはやはり勉強しようというモチベーションの維持ですから。
これら参考書などを見て、かなりやばい。追いつけない。と思う場合は、もう少しレベルを下げたところからスタートします。
自分がおすすめしたいのは、マンガでわかるシリーズというものです。
は?マンガ?さすがにそれはね。。。
そう思う方も一度手に取ってみるといいかなと思います。
自分のレベルを受け入れることも、次の一歩を効率よく踏み出すために必要なことです。
実際に管理人の勉強レベルは相当低かった(電気工事士2種の問題が解けないレベル)ため、ここからスタートしています。
電験2種、1種取得者がエネルギー管理士取るなら。
電験2種、1種合格者であれば、エネルギー管理士試験の大部分を勉強していると思われます。
ただ課目1だけは電験と被るところは少ないので、ここだけ重点的にやっておく必要があります。ですが、それほど難しくはありません。
過去問だけでも大丈夫かと思いますが、参考書を購入するなら電験とほとんど範囲が被らない課目1。次点で勉強が疎かになりやすい課目4です。
課目4では電験1種、2種の二次試験で出題されにくい、電気加熱、電気化学、照明、空気調和が選択問題で出題されますので、勉強不足だと思えば過去問のほかにここに集中すれば合格は固いかなと思います。
また、取得から時間がたっているのであれば、一度過去問を解いていただいて、
課目毎でやり直す必要があるのか。
過去問集だけで大丈夫か。
など見極めていただき、自分に合った勉強で臨めばよいかと思います。
電気上位資格者の油断?
電験1種、2種のような、電気の上位資格を持っている方が気を付けなければいけないところは、油断と知識の深さだと思います。
油断はわかるけど、知識の深さって?
エネルギー管理士試験は難度としては2種よりも取りやすい部類です。
そのため、難しい導出過程がすっ飛ばされて値が問題に与えられることが良くあります。
え?この数値って導けるんじゃない?
とその値の真偽について考えてしまったり、
難解な理論が必要な問題なので理解するために考え始めたのはいいが、最後まで読むと結論で答えが与えられていた。
なんてこともあります。
時間制限がある試験ですので、できれば解答までの最短距離を突っ走り、余った時間は見直しなどに費やしたいところ。
過去問をしっかり解き、問題のレベルに合わせた解き方をすることが必要です。
研修での取得方法
ここまで試験での取得を紹介してきましたが、一方で研修で取得するという方法もありますが、こちらは実務経験が必要です。
エネルギー使用合理化実務従事証明書というものの中に、エネルギー管理の合理化にかかる仕事に従事した期間が3年無いと受講できません。ビル管理業務などは対象になります。
エネルギー管理士研修HP
お値段70,000円の上に、一週間の研修+修了試験となっており、
修了試験で4科目合格ラインに達しないとエネルギー管理士になれません。
ちなみに科目合格制度はこちらにもあります。
ダメだった場合翌年50,000円で再受講できるそうです。
・・・(高いなぁ。もやもやするなぁ。)
そうはいえども講習会の中である程度出そうな問題は教えてくれるのだと思います。
最後に。
一見難しく見えるエネルギー管理士の問題ですが、誘導に従えば、完答はできなくてもかなり点数を取ることはできます。
電験2.5種と言われる難しさはありますが、それはあくまで出題される問題のレベルの話です。
3種の内容を理解していることを前提とすれば、かなり取得しやすく、さらに実務における電気理論の理解を深めることができる資格だと思います。
電験3種に続いてエネルギー管理士を取得できれば、かなり強力な転職の武器になります。
ぜひとも頑張ってください。
コメント