図の抵抗炉を用いて\(120kg\)の被加熱材を\(0.4\)時間で\(700°C\)まで加熱している。発熱体の抵抗値は\(0.4[\Omega]\)、ケーブルの抵抗値は往復\(0.02[\Omega]\)ケーブル入力端の電圧は\(220V\)で、それぞれ加熱中は一定である。炉は熱的定常状態に あって炉内壁温度は常に\(700°C\)に保たれており、炉壁を通しての伝熱損失は\(16kW\)で常に一定である。また、外気温度は他の条件にかかわらず\(20°C\)に保たれている。
なお、この炉においては、炉壁を通しての伝熱損失以外の熱損失はないものとし、被加熱材、耐火断熱材の物性値は温度にかかわらず一定とする。
この加熱におけるケーブル入力端電力は\(\fbox{11}[kW]\)となり、その消費電力量は\(\fbox{12}[kW・h]\)となるから、ケーブル入力端における電力原単位は\(\fbox{13}[kW・h/kg]\)となる。また、被加熱材の加熱に寄与した正味の電力量は\(\fbox{14}[kW・h]\)である。
次に、発熱体の配置を変えてその抵抗値を\(0.8[\Omega]\)とし、ケーブル入力端の電圧を\(350V\)に変更したとき、発熱体の消費電力は\(\fbox{15}[kW]\)となり、炉からの伝熱損失は変わらないので\(700°C\)までの加熱時間は\(\fbox{16}\)時間となる。
この炉の耐火断熱材の、伝熱面積は\(8m^2\)、厚さは\(65mm\)及び熱伝導率は\(0.2 W/(m・K)\)である。このとき、耐火断熱材の熱抵抗は\(\fbox{17} \times 10^{-3} [K/W]\)となる。一方、炉内壁と外気間の熱抵抗は、炉外壁面の熱伝達も考慮して、伝熱損失を用いて計算すると\(\fbox{18} \times 10^{-3}[kW]\)となるので、炉外壁温度は\(\fbox{19}[℃]\)となる。
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