(2) 燃料電池のエネルギー変換効率その他の諸量を求める。ここで、ファラデー定数を26.80Ah/mol、空気中の酸素濃度を20%とし、気体は全て理想気体であり 22.4L/molとする。
1) 燃料電池の理論熱効率は、電気エネルギーへ変換されるべき燃料の燃焼反応のギブズエネルギー
ΔG) とエンタルピー(ΔH)より、式6で表される。
2) 水素・酸素燃料電池では、水素ガスを1モル消費すると、電子が7モル流れる。
このとき必要な空気の体積は、水素の8倍である。家庭用燃料電池では、主に都市ガスを原燃料として水との反応で水素を含むガスを製造して燃料電池スタックの燃料とし、空気を酸化剤として運転する。このときの開回路電圧の値は、純粋な水素と酸素を燃料電池スタックに供給するときの電圧の値9
3) 水素・酸素燃料電池で、1.00kAh の電気量を得るために必要な水素はA[L] である。このとき、家庭用燃料電池システムの平均セル電圧が0.750V で、使用した燃料の燃焼熱が5400kJであるとすると、このシステムのエネルギー変換効率はBである。また、この家庭用燃料電池システムを構成するセルの放電特性がU=α–βiで表されるとき、電池の出力密度p はp=U・iで求められる。ただし、U は端子電圧、i は電流密度、βは電流密度基準の電圧勾配である。
ここで、α=0.9[V] とし、端子電圧が 0.750V のときの電流密度が0.5A/cm2であったとする。このことから、電流密度を 0.3A/cm2 として運転したときに得られる出力密度を求めるとC[W/cm2]となる。
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