電験2種二次試験は一次試験後に始めては間に合わないのか。二次試験への心構え

電気主任技術者試験(電験)

こんにちは、はっちです。

電験2種一次試験終了後、ふーっと一息付きたいところですが、次の二次試験までは2ヶ月半しかありません。

電験2種以上は、この二次試験が厳しい。

難関の一次試験を突破した人たちの中で、さらに10~20%程度の狭い合格率を争わなければなりません。そして、この短い期間に二次試験対策をしなければならないのですが、兎にも角にも一次試験の出来によって、そのモチベーションは大きく変わってしまいます。

具体的にその辺りや二次試験に向けての心構えについて考えてみたいと思います。

一次試験は合格してそう?調整は?

一次試験はマークシート方式なのでマークしたところを正確に問題用紙に記録していればほぼ点数がわかります。

電験2種一次試験の合格ラインは90点満点の6割。

ですが、私のような中途半端な点数(一部合格点に足りない)とかなり微妙な感じです。

令和元年度 電験二種 一次試験 はっち自己採点
理論 59/90点(65.6%)
電力 67/90点(74.4%)
機械 67/90点(74.4%)
法規 53/90点(58.9%)(6割に届いていない)

さぁどうしたものか。と思っていましたが、

はっち
はっち

きっと調整入る!取れなかった問題は難しかった!(気がする)だったら調整入りやすいはず!

と、無理矢理勉強に取り組みました。

二次試験の試験対策は1年前からでも遅くない。

そもそも電験2種の試験は3種+1000時間と言われています。

であれば、二次試験だけ取ってみても、1年前から勉強しておくのは悪いことじゃない。

むしろ二次試験の貯金が無い自分にとってはこれでも厳しいのでは?と思います。

ある参考書には、

一次試験受験後に二次試験の学習を始めたのでは、いくら二次試験の科目数が二つとはいえ、合格に十分な実力を身につけることはまず不可能です。

と書かれてしまっています。(これには心が折られそうでしたTT)

ですが、せっかく取った二次試験の挑戦権。

猶予はたったの2回(2年)しかありません。その一回をむざむざ不意にするわけにはいかない。

5月から勉強始めたので対策は一次試験分しかしていません。相当巻き返す必要があります。

そうは言っても100%ダメとは書いていない。

一次試験の後からではまず不可能。とされていますが、チャンスが無いわけではありません。

一次試験通った人はすべからく合格のチャンスがあるはずです。

間に合うかどうかは置いておいて、期日までにできることをする必要がありました。

やはり二次試験の勉強していて思うのですが、一次試験の貯金は大事です。どこまで電気を理解しているか。

計算問題が殆ど無い一次試験でしっかり電気を理解して、物をイメージできるようにしておくことが、二次試験の理解の速さに繋がります。

ただ、自分はそれができていなかったのですが。。。

一次試験終了後では間に合わないと言われる理由

一次試験終了後では二次試験合格までに必要な勉強が足りない。

そう言われる理由は、

記述式。

ということに尽きると思います。

解いてみるとわかるのですが、記述式は非常に難易度が高いです。

電験3種の場合、一つの問題に対して一つの考え方で解くため、解くルートがほぼ確定しているのが普通なのですが、2種二次試験の場合、問題へのアプローチが見えないことが多々あります。

そのため、問題へのアプローチからゴールを考察する必要があるのですが、そのアプローチが正しいと思って解答を始めるためには、多くの試験問題を解き、解答への自信を持つ必要があります。

そのアプローチで時間がかかってしまうと、到底時間内に解き終わりません。

問題に対する読解力、電気の知識、解答への道筋。

それら3つが合わさって、ようやく一文字目を書くことができます。

私の場合、本番でその一文字を書けない問題がそれでも2問ありました。

選択問題で良かったと思うところです。

効率よく勉強を進めるためにやったこと。

一次試験終了からおおよそ2か月半。

この間にやることは、まず購入した問題集を一周すること。

自分の理解度をそこで明らかにし、そのあと、何回問題集を周回できるかを考えました。

使用した問題集は、一次試験に続いて”これだけシリーズ”

この参考書の良いところは、2種二次試験対策本であっても、3種の範囲から解説してくれます。

はっち
はっち

理解の足りていない自分にとってはぴったりの参考書でした。

他には戦術で覚えるや、不動先生の過去問集が有名ですが、これらでは自分は到底理解できなかったと思います。

ただ一方で、これだけシリーズで足りないのは問題数かと思います。

色々なパターンに慣れておくことが大事な記述式。

そこはこれだけシリーズで得た知識を使って過去問から学ぶことにしました。

論説中心に考えるか、計算中心に考えるか。

電験2種の一次試験は理論科目以外ほとんど計算問題が出題されません。

そうなると、どうしても勉強は論説側に寄ってしまいます。

なので、

最初は論説中心で・・・と考えていましたが、何より機械制御科目はおおよそ計算問題しか出題されません。

自分の弱い分野でもあるので、機械制御科目から勉強を始めていった結果、わかったことがあったんです。

計算問題は集中できるんですよね。

手を動かしながら、計算式を見て、意味を覚える。

集中力×勉強時間=勉強量だと思っている自分としては、効率を上げるためにとても都合が良かったです。

そして、色々と身に着けた計算力は電力管理にも使えることが分かってきます。

計算力を身に着けることが、二次試験のための効率の良い勉強になると思いました。

論説中心から計算中心にシフトしたことが、最終的な成果につながったと思います。

順調に進めたように見えますが・・・

こう書いていると、参考書を周回して、知識を身に着けて過去問を解けるようになった・・・ように見えるかもしれませんが。

実際にはそんなに上手くいきませんでした。基礎が無いのです。行くわけがありません。

はっち
はっち

特に機械制御はダメでした。

計算量が多い上に、何をやっているかわかりません。

丁寧に解説してくれる”これだけシリーズ”でも、ダメ。自分の実力の無さを実感しました。

一方で電力管理は、これだけシリーズの中でも屈指の丁寧さ。

より問題のバリエーションは少なくなってしまいますが何度か繰り返すうちに理解が進んでいきました。

ただ、そうは簡単に行かないのが二次試験だということは、過去問を解いて改めて思い知ることになります。

電力管理を進めるか?機械制御を進めるか?

二次試験の電力管理の配点は満点で120点。

機械制御は60点の配点になっています。

ですので、当然電力管理に重点を置くことになるのですが、範囲が広い電力管理に対して、機械制御は分野が狭いです。

さらに計算問題しか出ない。(多分)

かなり集中して勉強できる反面。狙った分野が難しい問題だとどうにもなりません。

このあたりは年によって変わってしまいます。

正直なところ、自分の受験した令和元年度の機械制御は当たりでした。勉強の成果が出しやすかったです。

 

当然ですが120点もの配点のある電力管理はしっかり勉強する必要があります。

中身は計算問題と論説問題とに分かれますが、その配分は年によって違います。

近年の傾向だと、比較的簡単な大問1問の中に論説と計算問題を絡めてきたりもします。

どちらもできるようになっておかないといけません。

はっち
はっち

ただ電力管理の論説は本当に何が出てくるか読めない。。。

長く電気の勉強をして、幅広い知識を得ている人ほど有利なところかなと思います。

そんな知識のない自分はやはり計算を主に行くしか無いと思わずに入られませんでした。

自分は、電力管理と機械制御の勉強の割合はおおよそ1:1

ただし計算と論説の勉強の割合となると7:3ぐらいではないかと思います。

計算が得意なわけではない・・・はず。

計算から先にやっている管理人を見ていると、計算得意なんだろうな。と思われるかも知れません。

ですが、さすがに10数年勉強から離れていた自分は計算は苦手な部類です。

むしろ、

はっち
はっち

論説で部分点取る!

とこの時は意気込んでいました。

当然、最初は計算問題は解けません。何をすればよいのかすらわかりません。

答えを見ながらなんとか解き、電卓に慣れるために無理矢理解いていました。

問題集1周目は、

はっち
はっち

本当にこんなので大丈夫か・・・

と思い。2周目には、

はっち
はっち

1回やってるんだよな・・・この問題。

となり、3周目ぐらいでようやく問題に手がつけられるようになった感じです。

時間はかかりましたが、計算問題は自信をつけやすいなと思います。正誤がはっきりするのもいいかもしれませんね。

それに次いで、電卓の操作になれることができました。

電卓を早く正確に打つことはかなりの時間短縮になります。

こちらで電験で出題されそうな問題を例に操作の仕方を紹介しています。

電験の力強い相棒!練習問題で電卓のメモリ機能に慣れよう!
電験の試験では電卓を持ち込むことができますが、その電卓の使い方がよくわからなくて、なんとなく敬遠していた。 という方に、電験の試験で良く出る計算問題をメインに電卓の重要機能であるメモリ機能を使いこなし...

電卓のボタンの中でMC、MRCなどは気に入ったやり方でいいかなと思います。

勉強時間が短い社会人だからこそ、効率的に得点するためには計算問題に取り組めると強いなと思います。

苦手意識は自分で作っているだけかも知れません。

解けるようになると、計算問題は楽しいですよ。おすすめします。

二次試験突破までのまとめ

自分は一次試験で立派な点数をとったわけではありません。

それでも二次試験を合格できたのはやはり、相手をよく知り、それに向けてかなりポイントを絞って勉強できたからだと思います。

もちろん初受験でそれが分かるわけはないのですが、それを支えてくれたのが参考書かなと思います。

どんな参考書でも過去問集でもいいと思います。

そこには電験を知り尽くした人の知恵が詰まっているはずです。

手持ち、もしくはこれから買う参考書を大事にしてください。

きっとあなたの力になってくれます。

コメント

  1. はっちむ より:

    電験三種から二種は
    自分みたいに数学が得意で
    無い人には1000時間では
    無理でした。

    今年2次を落とすと1次の免除が
    ですがかなり厳しいです。

    地味に二種は試験料が高いのも
    痛いですね。

    • はっち はっち より:

      電験2種は数学が重要ですよね。
      特に二次試験は大事ですが、一次の理論を取られているようなので、
      ベースはしっかりあるものと思われます。
      ぜひがんばってください!

  2. ソウケイ より:

    はっちさん、こんにちは!

    何とか1次試験を通り昨年のリベンジ果たしました。

    去年理論残しで「やっちまったー!」と思いましたが、時間がある時に1種1次の問題(簡単なやつだけ…)を解いてたので計算に対する抵抗力は少しだけ下がって、2次の問題も解いてて楽しめるようになってきました(^o ^
    ある意味、理論がそこそこしっかりできたので、怪我の功名かも知れません。

    それにしても、やはり一発で合格したはっちさんは凄いです。
    自分なんて、1年前は自動制御は全て「はぁぁぁん?」状態でしたから(^ ^;
    最近やっと分かってきた…かなという感じです。

    来週くらいからB4で印刷した用紙を使って模試形式で過去5年分くらいを解いていこうかと思います。
    作戦を立てて今年で終わらせます、おそらく(笑)

    質問ですが、自分のスタイルは解答用紙の1行目に答えの式を書き始めて足らないところを2行目以降で計算して最後に1行目に肉付けするのですが、別に問題ないですかね?
    1行目の最後に「…(答)」と書くので採点者には分かると思いますが。
    解答の最後に答えを持ってきた方が良いのか少し迷いました。

    すみません、くだらない質問で(^ ^;

    • はっち はっち より:

      1種一次の理論の計算量は半端ないですよね。
      途中で、これやるの?と自分の立式を疑ってしまうぐらいです。
      それになれると、二種二次試験はまだ素直だと思います(笑)

      自動制御は最初、はぁぁぁん?ですよね^^
      相変わらず良く分からないなと思ってはいるのですが、解いているとパズルみたいだなと思うことがあります。
      どんな問題にせよ、楽しんで解ける=理解が進む ということだと思いますので、どんどんレベルアップしそうですね!

      質問の件ですが、最初に未完成の式を書く。というところに驚きです。
      それができる=解答までの筋道ができている。
      のではないかと思いますので、すごいことなのでは?と思います。

      それは置いておいて、(答)と書くことで最終解答は分かり、下で計算しているんだな。
      と分かるかと思います。
      ただし100%大丈夫とは言い切れません。
      二次試験は考え方や計算過程も部分点であることを考えると、
      やはり上から下へ。未完成の式を書いたなら、それはそのままにしつつ、
      計算や考え方の過程を記述しつつ、
      最後に答えを書く方が全体を採点しやすいかなと思います。

      個人的にはソウケイさんの計算しやすいスタイルを崩さない方が良いと思うのですが、
      どんな人が採点し、その採点結果が分からないので、できることなら、上から下への
      解答方法が良いかと思います。

      質問に対する回答が見当違いだったらすみません!