電気主任技術者の資格に必要な電験は難関資格として知られています。
その3種の資格でも合格率8%前後であり、電験2種は電験3種の上位互換でもあるため、かなりの難関資格とされています。
電気技術者センターから公表されている合格率は”その年の受験者と合格者の率”であり、何回目のチャレンジで合格したのか?科目合格からの合格ののか?などはわかりません。
そこで公表されているデータから一発で合格した人はどれぐらいなのか想定してみたいと思います。
電験3種の一発合格率についてはこちらで検証しています。
電験2種一発合格率の検証
正直なところ検証というほど大したものではありませんが、まず公表されているデータを見ていきたいと思います。
電験2種一次試験の合格率は表にするとこちら。
平均して24.3%になりました。
電験3種の場合9.4%ほどですので、それに比べるとかなり高めになっています。
やはり3種を取得した後、さらに勉強をつづけた人が取れる資格ですので、一次試験は合格率がかなり高くなっています。ですが3種より簡単というわけではありません。
より高度な知識が問われるため、さらに数百時間の勉強が必要と言われています。
この結果は多年度合格者も含まれており、さらにこの先には二次試験が待っています。
二次試験には科目合格はありませんので、二次試験合格率はそのまま使用することができそうです。
電験2種の最大の難関二次試験の結果はおおよそ17%程度の合格率のようです。
難関の一次試験を突破した24%程度の中から、さらに17%の合格率ではなく、この17%の中には、前年度一次試験を突破して、二次試験二回目のチャレンジの人も含まれています。単純に掛け算しても併せて4.1%程度の合格率になりますが、一発合格の人は実際にはこれより低くなるでしょう。
これを踏まえて一次試験の一発合格率を見ていきたいと思います。
合格者の内訳が受験者の内訳と等しいと仮定する。
電気技術者試験センターからアンケート結果が公表されていました。その中に、何回目の受験かということを出ていましたのでそこから絞ってみたいと思います。
※ 電気技術者試験センターより
受験者の割合が初回の人が22.4%、2回目の人が20.7%、3回目以上の人が56.9%でした。
過去の合格者平均が1,544人であるから、この合格者の受験回数の内訳が仮に受験者の受験回数の割合と同様と考えると、
一発で合格した人が346名になります。
全受験者数平均6,687人からすると、346人は5.17%になります。
本来であれば複数回受験者の方が初回受験者よりも試験突破率は高いと思われるので5.17%よりも低くなると思われますが、これより高くなることは無いのではないでしょうか。
二次試験の一発合格率を考える
二次試験の受験者の中には、前年度一次試験を合格した人もいます。
今年の場合、一次試験を合格した人が1,633人。二次試験受験者は2,513人となっているため、880人ほどは昨年度一次試験合格者と思われます。
これらを公表されているデータの平均を取ると、おおよそ64.7%がその年の一次試験合格者とわかります。
その結果から、
(一次試験一発合格率)×(二次試験受験者中、その年の一次試験合格者の割合)×(二次試験合格率)=(電験2種一発合格率)
とすると、おおよそ0.50%となりました。
電験2種一発合格率のまとめ
一次試験において初回受験者よりも複数回受験者の方が合格率は高いだろう、という想定の基であれば、一次試験一発合格率は5.17%以下ということは大丈夫かなと思います。
さらに今回一発合格率として出した二次試験合格者の中には、一次試験合格後、二次試験を2回落ち、再度一次試験を受験した人も含まれてしまっています。
今回出した一発合格率0.50%というとんでもなく低いにもかかわらず、おおよそ想定できる上限値であると思います。
人数にすると年間で33人ほど。
もちろん一発合格を目指して勉強はするのですが、そう簡単には突破させてくれない現実が見えるようです。
電験2種は勉強量にも比例しますが運も関わってきます。運を乗り越えるぐらいの勉強ができる方は問題ありませんが、中々仕事しながらとなると少人数ではないかなと思います。
気を楽にして試験に臨んだ方が良い結果が出るかもしれません。
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