エネルギー管理士試験受験の感想と合格体験記

エネルギー管理士

こんにちは、はっちと言います。

令和2年度、エネルギー管理士(電気分野)を受験してきました。

電験の知識を使って省エネルギーをどのように実施していくか。大枠ではありますがエネルギー管理士試験はそのような思惑があるように思います。

今回はその試験の合格体験記を書いておこうと思います。

管理人の電気の実力は電験2種合格レベル・・・だけども

参考になるかならないかの前提として、管理人の実力はどれぐらいなのか?ということを書いておきます。

情報系の学部出身ですが、仕事の関係で20代のころに電験3種を取得、その後、勉強には見向きもせずにさぼっていたのですが、アラフォーになって電気工事士2種の問題すら解けないことに気が付き、一念発起し電験2種を取得。

その貯金を使って今回、エネルギー管理士試験を目指すことにしました。

電験2種を持っていればエネルギー管理士は楽勝?

電験2.5種ともいわれるエネルギー管理士なので、電験2種を取れていれば楽勝じゃないの?

と良く言われますが、残念ながらそうではありませんでした。

エネルギー管理士は問題の難易度は高くとも、電験3種と比べても範囲は狭くなります。

その分内容は深くなりはするのですが、それでも電験2種ほどではありません。

ただ、その範囲と深さに相当苦労しました。

エネルギー管理士試験の応用分野の攻略

エネルギー管理士試験は電気を応用する分野が多く出題されます。

具体的には、課目4の電力応用分野の力学、電熱、照明、電気化学などや、課目2電気の基礎に含まれる情報処理。

この辺りは、電験2種の勉強時に省いたところでしたので、一から勉強が必要でした。

また、課目2の電気の基礎の中にある三相交流の分野も、難易度の高い問題が出題されるため、ここもまた勉強しなおす必要がありました。

法規が多く含まれる課目1は新たに勉強する必要があります。

エネルギー管理士試験は電験とかなり近いところがあるのですが、そこは、電験の分野をくまなく勉強した人が言えるのかなと思います。

電験2種は難しいのですが、2種二次試験では先に挙げた力学や照明、空気調和の分野はほぼ出題されません。

一次試験では出題されるのですが、穴埋め、選択問題ばかりです。計算問題はほとんどでません。

自分の場合、短期で2種を取得したため、上記のような傾向を踏まえて、電験2種用の重点項目を勉強した経緯があります。

結構広い分野を勉強しなおす必要がありました。

一方で電験3種からエネルギー管理士を目指す人は、問題が難しくなるだけで、比較的勉強の穴が少ないかなと思います。

唯一あるとすれば自動制御分野

ただ、これがエネルギー管理士試験の中でも難関であり、大きな穴だったりしますので、一概に勉強しやすいとも言えません。

エネルギー管理士試験勉強の仕方

まず、どれだけエネルギー管理士試験に対応できるかどうかを確認するために、過去問を解いてみることにしました。

過去問は省エネルギーセンターのHPに答え(番号だけ)と共に掲載されています。

ECCJ 省エネルギーセンター / エネルギー管理士 目次

さて、やってみた結果ですが。

はっち
はっち

計算問題など、ほとんど解けませんでした。

知識問題はある程度いけましたが、絶望的なのが課目4の電力応用。

まったく歯が立ちません。

軽い勉強で行けるかと思っていた自分の考えを見直す必要を感じました。

勉強当初に行ったこと。

まずは解けないことを理解しながら、過去問を5年ほど取り組み、解答を見て理解していきました。

そのためには解答と解説が必要なので、オーム社の過去問集を購入。

オーム社の過去問集は解説が丁寧ですのでおすすめです。

そうしていくうちに気が付いてくるのが、エネルギー管理士試験の問題は非常に素直な問題が多いことです。

電験の勉強していると、この問題何のために解いているのかわからない問題だとかありませんでしょうか。

エネルギー管理士試験の問題は目的が割とわかりやすいです。

そのため、問題を理解しやすく、実務において応用できるかも?と思う問題が多いです。

 

言い換えると、電験の勉強をしていて何のための勉強なのか分からなかった人(ん?^^;)は、ここで今まで勉強してきた内容を理解することもあるかもしれません。

そういう意味では3種を合格した後でエネルギー管理士を勉強することで、より理解が深まることは間違いないと思います。

エネルギー管理士試験過去問の重要性

最初に5年分の過去問を解いて気が付いたこととして、比較的類似問題が良く出題されるということです。

同じ問題というのはあまりありませんが、同じような分野から出題されることはほぼ間違いありません。

そうすると重要になる過去問を解くということ。

自分の場合、12年分の過去問を解き、それらの点数を記録していきました。

2週目で、点数の悪かったところを重点的に復習するためです。

それでも点数が取れないところは再度復習の記録をつけていき、点数を上げていきました。

勉強期間は3か月。だけども過去問だけではすぐ終わる。

過去問を解いているだけでは、特にすることもなくなってしまいます。

この辺りは、電験2種の貯金が生きているなと感じました。

ただ、モチベーションが試験日まで持たず、最後に慌てて対策して失敗するのがオチになってはいけません。

そこで自分の勉強を兼ねて始めたのが社内講義

同じようにエネルギー管理士試験を受験する人がいたので、その人達と一緒に勉強することにしました。

その中で、過去問で分からなかったところなどをピックアップしてもらい、順番に解説講義を行ってきました。

分かったような気になっていても、実際に説明しようとすると詰まることって多いんですよね。

難しくてわからないから、丸っと覚えてしまおう。なんてことも人前で解説する立場ではできません。

すると、出てくる出てくる、分からないところが。

理解した気になっていただけで軽く引き受けましたが、ちょっと後悔しました^^;

それを踏まえて、社内の人に復習してもらうことも考えて、Youtubeで解説を始めたというのもあります。

電気の知識の不安定な部分の穴埋めができたかなと思います。

迎えるエネルギー管理士試験と結果

そうこうして迎えたエネルギー管理士試験当日。

どんな問題が出てくるかわからないのはやっぱり心配ですし緊張もします。

ですが、4課目終えて手ごたえとしては大丈夫そうな感じでした。

結果として、一番不安だった課目1の「エネルギー総合管理及び法規」が9割超えという高得点という結果を先頭に4課目合格。

無事エネルギー管理士電気分野に合格できました。

結果だけ見れば余裕で合格できたような感じでしたが、電験2種で穴だらけだった電気の知識をいくらか補完できたのが非常に大きかったです。

エネルギー管理士試験はこんな人にオススメです。

エネルギー管理士試験は電験と違い、電力需給バランスについてや、直流送電など、広域な電力安定化についてなどは出題されません。

電力会社で必要というよりは、かなり現場の管理者を意識した問題になっています。

そのため、実務に近い範囲を理解することができ、また、理想論ではありますが、省エネルギー方法などを勉強することができました。

一筋縄ではいかない電験に対して、努力が報われやすいエネルギー管理士試験です。

電験3種などで勉強したが、いまいちよくわかっていない。という人。

2種を目指す人にとって、この段階を踏むことでかなりのレベルアップを図れるのではないかと思います。

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