前回の技術士に必要な8つのコンピテンシー(資質能力)という記事を書きましたが、それらを踏まえて、業務経歴と業務内容の詳細(700字)を書く必要があります。
なぜなら。
この実務経験証明書(業務経歴書)を用いて、筆記試験の後の口頭試験が実施されます。
ここを押さえておくかどうかは、後の口頭試験に大きく影響してきます。
かといって、これがだめなら合格できないというわけではありません。より良くするための一歩だと思ってください。
業務経歴書の書き方の注意
この業務経歴書に書かれた内容から8つの資質能力(コンピテンシー)が読み取ることができれば、ほぼ口頭試験は合格したようなものです。
口頭試験では実際に対面でそれを確認するために行われます。
それ故に試験官は落とそうとしてくるのではありません。
面接官は業務経歴書に書かれていることが、本当にその人が行ってきた実務かどうか。
そして技術士としてのコンピテンシーを持っているかどうか。
を確認してきます。
ですので、試験官からの質問内容は、主にコンピテンシーの確認です。
20分という短い時間の中で、受験者から合格に必要なコンピテンシーを引き出すための試験です。
それ故にこの短い時間の中で受験者からコンピテンシーを引き出さないといけないため、試験官も予め答えが想定された質問をしてきます。
詳細業務経歴の中からそのコンピテンシーが読み取れれば、試験官として楽なことこの上ないでしょう。
確認するだけですから。
逆に読み取れない場合、何とか引き出そうとしてくれます。
口頭試験は加点方式と言われています。
必要なコンピテンシーを確認できれば、加点です。
面接ではありませんので、コンピテンシーの部分を重要事項として念頭に置いて話せば大丈夫です。
ただ、話をしていると面接のような気になるのも正直なところです。ですが、仕事の武勇伝を語るのはもったいないです。どんどん時間は無くなります。
しゃべりすぎて落ちた。という人も聞いたことがあります。
その時、試験官も焦ったことでしょう。
ということで、業務経歴書の中の詳細業務経歴に必要な記載項目は上記コンピテンシーの項目の中で、口頭試験で問われる内容を記載すると良いと思われます。
マネジメント、評価、コミュニケーション、リーダーシップ、技術者倫理、継続研さん
を意識して詳細業務経歴を700字以内で書きましょう。
コンピテンシーにつきましては、以前の記事をご覧ください。
実際にどんな内容を書けばいい?
業務経歴は、自分がしてきた仕事の中で、資質能力(コンピテンシー)が発揮できた仕事を記載してください。
業務内容の詳細で全てのコンピテンシーが確認できればいいのですが、そうでない場合、違う業務経歴から該当しそうなものを試験官は聞いてくるはずです。
メインは業務内容の詳細ですが、予備としても業務内容にコンピテンシーが感じられる内容を記載できるといいと思います。
~業務の調査、分析や、業務実施の計画立案、省エネルギーの評価など評価、計画、分析などの項目があると良いです。
業務内容は、勤務先毎で一つというわけではありません。
同一課、係内でも違う仕事をしていたならそれらを記載することができます。
色々な業務を書くというよりも、コンピテンシーを満たせそうな業務を書くことをおすすめします。
それが実際の仕事のほんの一部であっても、コンピテンシーを満たすことが重要です。
管理人の勘違い
実務をしてきた中で、いくつかコンピテンシーを満たす仕事はあるかと思います。本来であれば、それをいくつか書けばよいのですが、、、
自分の場合。
なぜか勤務先毎で1行だと勝手に勘違いし、前職から1回転職し、今の職になるのに、1回異動しているため、その3箇所のみしか書きませんでした。
この3行だけ記載。それも業務内容もたった1行ずつ書いただけ(汗)
簡素オブ簡素。
コンピテンシーのかけらすら伝わらない実務経験経歴書です。
この件は、後から知って、そうだったのか~とか思いました^^;
また、業務内容の詳細が口頭試験で聞かれることも知らなかったのですが、結構適当に書いたその業務内容の詳細を筆記試験合格後に読み直してみたら、
案外いいこと書いてありました(笑)
コンピテンシーが感じられる内容に少なからずなっていたため、口頭試験も業務経歴の説明を求められることもなく、質問に入っていきました。
業務内容の詳細については詳しく書けませんが、実務を通して、8つのコンピテンシーが感じられる仕事の内容を記載するとよいと思います。
本当にこの業務で二次試験受けられるだろうか。
というところから始まった技術士試験ですが、あれよあれよと口頭試験まで行くことができました。
今は実務経験が無くても、今からでも実務経験にコンピテンシーを意識すればきっと技術士らしい仕事ができるようになります。がんばってください!
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