電験の科目の中で個人的に最難関だと思っている機械。
この科目は参考書の一ページ目を見ても、なんだか涙が出そうになったことを思い出します。
電験3種勉強時代。わけが分からなかった機械。
電験2種の勉強をし始めたからと言って、突然わかるようになるわけもなく。
これだけシリーズの1ページ目を見て、受験することを後悔したのを覚えています。
何度か挫けそうになりましたが、ちゃんと最後までお世話になりました。
合格率から見る機械科目の難易度
まずは電験2種機械科目の科目合格率です。
年度によって合格率は変動していますが、平均すると28.8%は理論に次いで厳しいものになっています。
最新の機械科目合格点数、合格率は次のリンクを参照してください。
難敵!機械科目のおすすめの攻略方法
機械科目が難しいとされている理由の一つは、その範囲の広さと言われています。
各種電動機、発電機、変圧器が主なのですが、それに加えてパワーエレクトロニクス、照明、電気化学、電熱、自動制御、情報処理と加わります。
照明の[sr]の存在。
電池の化学式。
制御分野の微分方程式とラプラス変換
情報の分野の幅広さ・論理式など
多くの難敵が機械科目が難しいとされている理由になります。
ただ、この中で避けて通れないのが、各種電動機、変圧器、パワーエレクトロニクス、制御分野です。
ここの理解は二次試験の理解にも繋がりますし、わからない状態では二次試験でまったく手が出ません。
時間をかけてもしっかり理解しておく必要があります。
機械科目を機械たる項目 電動機
機械科目のその主な要素は電動機です。
直流電動機に誘導電動機、同期発電機に変圧器。
どれも基本原理は似ています。
似ているだけに。
区別が付きません。
とにかく回ればいいじゃん!
と思っていた管理人にここの勉強は非常にきつかったです。
機械が難しいとされる一番大きな理由は、そのわかりにくさだと思っています。
突然ですがここで問題文の紹介です。※問題を解く必要はありません。
さぁどうでしょうか。
問題文がおかしいことに気が付きますでしょうか。
かご型同期電動機ってあるんだ~。って思ってはいけません。
本来であれば問題文は同期電動機ではなく、誘導機が入ります。
ですが、当時の自分(3種合格時)ではこれに気が付かなかったでしょう。
どれも似たような原理(に思える)な上に、実機を見ることはほとんど無く、どのような違いがあるのかを並べてみることもできません。
さすがのこれだけシリーズでも、機械科目はその範囲の広さからか、電動機などの基本知識はあるものとして書かれてしまっています。
これは困った。
全然わからなかった機械を理解するまで
何が書いてあるのか、何を意味しているのかさっぱりわかりません。
1ページ進むのに30分。それでもわかりません。
なんとか頑張って眠い目をこすりながら参考書を読み進めますが、同期機と誘導機、直流機、だけならまだしも、変圧器の区別すらついていません。
このままじゃだめだ!ということで、電験3種の機械科目の参考書を見るも、それでも理解できません。
まったく前に進んでいる気がせず。半ばあきらめかけていたところ、手にした参考書は。
困ったときのマンガでわかるシリーズです。
このシリーズは本当に今回の受験の助けになりました。
2種の受験にも関わらず、3種の実力もない自分を3種のスタートラインに立たせてくれた気がします。
この”モーター”を読んで何が何なのかを”多少”理解した後、苦しみながらもなんとかこれだけシリーズの機械科目を一周読破しようとしました。
終了後、すぐに最初のページに戻って記憶の新しいうちに練習問題を解こうとしましたが、
全く解けませんでした。
やっぱりです。
まだわかっていませんし、電動機の理解も発電機の区別もしていません。
そんな状態の中、どうしたものかと偶然見つけたのが、Youtubeの動画でした。
もしかしたら、何かヒントになりそうな動画あるかな。と思い探したところ。
あるじゃないですか。
え?誘導電動機ってこうやって動くの?何この仕組。考えた人すごくない?
ここでようやく誘導電動機の仕組みがわかりました。
え?じゃぁ。直流電動機は?同期電動機は?と探していたところ、偶然目に入ったものがありました。
それが電験合格チャンネルでした。
電験合格先生との出会い
電験3種に合格するための授業を公開してくれているチャンネルです。3種の範囲ではありますが、ほぼ全ての科目が公開されています。
youtubeで公開されているぐらいだから、当然、
お金払って講座受講してね!
みたいな流れかと思いきや、最後まで講義してくれる親切さ。
藁にもすがる思いで探すと、あるじゃないですか機械科目。
”電験三種 機械第一回 直流機”
記念すべき最初の視聴です。
吹奏楽部の練習音が懐かしいです。
見ていると、なるほどそういうことなんだ、ということの連続。
イメージのつきにくい機械科目の内容を、しっかりどういうものかイメージできるように説明してくれます。
電験3種と動画名に書いてあるので、2種を受けようとしている自分がこんなことしていていいのか。と思うこともありましたが、何せ自分の実力の無さを痛感した後。
参考書を見て、わからないところ(ほぼ全部だけど・・・)を含めて読む。
同じ単元の電験合格先生の講義を見る。
再度参考書を見る。
すると。。。なんだかわかる気がするぞ。
そこから機械科目の巻き返しが始まります。
無謀な挑戦の裏の自信
電動機をまったくわかっていない自分でしたが、実は機械科目は他でカバーできるかも?という目論見がありました。
情報処理です。
自分は情報系を卒業し、基本情報技術者を持っていますので、情報処理には少しだけ自信がありました。
きっと問題も解けるはず。
ただ、それこそ取得したのは電験3種よりも前の約20年前。
記憶していたと思っていた情報処理の知識は、自作PCに約立つ程度にしか無く試験対応レベルではありませんでした。
自信はなんの自信だったのかと思うぐらい覚えていなかったことを補足しておきます。
本番でも選択問題で情報処理を選択できませんでした
二次試験で使える機械科目の知識
一次試験の機械科目は、二次試験の機械制御と名前が同一のことから、大半の範囲が二次試験に利用できます。
具体的には、誘導機、同期機、変圧器、直流電動機、パワーエレクトロニクス、自動制御です。
また、電力分野ではありますが、火力発電所の燃焼の問題などで、熱、電気化学の知識を利用することもあります。
二次試験で出ないと思われる範囲は、照明、情報処理などでしょうか。
一方で、二次試験でよく出題されるから、ということで一次試験で自動制御は出にくいのでは?と思うこともあります。
出なくはないのですが、自動制御は計算問題が主になりやすく、知識問題としては出しにくいように思います。
ひどい状態で始まった機械科目の勉強。
何もわからない状態から始まった機械科目。
電力科目も同様なのですが、電験2種の一次試験では計算問題は殆ど出ない。ということが一次試験までに間に合った要因でした。
結果”これだけ機械”を3周。電験合格先生の機械(電動機類)講義を2周。
終了後に過去問を解いたところ、合格点はぎりぎりの時もありましたが、なんとか合格点取れることが多くなりました。
機械科目の理解度はこんな感じで進んできました。前半戦がまったく理解できず本当に辛かったです。
あれだけ理解に苦しんだ機械科目を理解できるようになったのは電験合格先生のおかげです。
ただ、電験合格先生の活躍はここでは終わらず、二次試験対策まで続くことになります。それはまた次回^^
それでは!
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