電験に合格するためには過去問を解くことが大事です。
電験1種になると参考書などは無く、1種試験が試験勉強の材料になります。
さすがに難しい1種試験ではありますが、ここまで来ている方は過去問で勉強する能力をお持ちのはずです。
力試しするためにもぜひとも挑戦してほしいのですが、中には超絶難易度の物も含まれています。
難易度の目安になる資料として電気技術者試験センターより公開されている資料をまとめましたのでご活用ください。
電験1種一次試験科目毎の合格率の推移
今回は科目ごとにピックアップしたものを掲載しています。
全体についての合格率、合格ラインの変遷についてはこちらをご覧ください。
使用しているのは科目合格率のデータから抽出しています。
合格点数の推移は次のようになっています。
各年度毎の過去問全体の難易度の見方として見ていただければと思い、次からこの表をグラフにして各科目ごとに表しています。
電験1種 理論科目
2021年までの電験1種理論科目の合格率の推移は次のようになります。グラフは上限が100%になっています。
超絶難易度を誇る一種一次試験の理論で、安定的に低い合格率です。この後紹介する他の科目に比べても圧倒的に低くなっています。
合格ライン(最大48点)は以下のようになっています。
電験2種と同様に電験1種一次試験の最難関科目と言っていいと思います。
※ 赤線は標準の合格点(調整なし)です。
2種の電気数学に加えて、大量の計算を短い時間で解く能力が問われます。
迷っているとあっという間に時間が過ぎてしまいます。
電験1種 電力科目の合格率
電験1種電力科目の合格率は次のようになっています。
難易度が高いにもかかわらず、高合格率で推移している電力科目です。
合格ライン(最大48点)は次のようになっています。
合格率は一次試験の中で一番高く推移しておりますが、合格率が倍以上差があります。他の科目と違い合格ラインはそれほど変位がありません。
電力という電験の花形科目は1種レベルになると高いレベルで安定しているのかもしれません。かなりの広範囲で出題され、電力会社に勤めていないとわからないような問題も出ますが、そもそも受験者にそういう人が多いというのも、合格率を高くしている要因かなと思います。
電験1種 機械科目の合格率
2023年までの電験1種機械科目の合格率の推移です。
機械科目は二次試験での出題範囲がかなり限られるため、ここで最後の出題分野となる特定の個所が多く、比較的難しい問題が出題されやすいです。
合格ライン(最大48点)は以下のように推移しています。
難しいときはかなり難しいイメージです。調整の入り方もそこそこ大きく、過去問の難易度さが伺えるようです。
2種二次試験で避ける人が多いと言われているパワーエレクトロニクスについては、ここでがっちりと出題されます。難易度も高く、人によっては得点しにくい範囲です。
ただ、苦手、わからない、とされる機械科目もこのレベルまでくると、それほど差がでにくいのかもしれません。
電験1種 法規科目の合格率
電験1種法規科目の合格率の推移は次のようになっています。
こちらも高い合格率で推移しています。
合格ライン(最大48点)は以下のようになっています。
安定して高い合格率でしたが、近年かなり難易度に差が出ているようです。時々比較的取りやすい年がありますが、合格点数は安定してきています。
法規と言えども電気事業法だけでなく、電技の解釈、ガイドラインなどからも引用されているので、主任技術者として必要な法律の知識を幅広く勉強する必要があります。
平成23年に技術基準の大改正がありました。できるだけ新しいのが望ましいですが、最低でも平成23年以降出版の参考書を使うようにしてください。
電験1種になると油断する人もいなくなるのか
電気の神様と言われる電験1種試験。
その一次試験にもなると、基本的に3種、2種と合格してきている人がほとんどだと思います。
そこまで油断していたりする人も多いかもしれませんが、一種試験は何せ1種を受ける人達です。
それ故に二次試験の恐ろしさも知っているはずです。
合格率の高さは、そのまま難易度にはなり得ないということを知っている人ばかりなのだと思われます。
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