技術士二次試験の電気電子分野の合格率は比較的安定していますが、その中身である5分野では結構変動しています。
今回は、その分野ごとの合格率について紹介したいと思います。
分野別ではなく、二次試験合格率を見たい方はこちら。

電気電子分野 5つの分野別合格率
それでは技術士二次試験、電気電子分野分野・選択別の合格率を見ていきたいと思います。
電気電子部門は、電力・エネルギーシステム(旧発送電変電)、電気応用、電子応用、情報通信、電気設備の5選択に分かれています。
まとめてグラフにすると次のようになります。上限は見やすさのため30%にしています。
情報通信は比較的安定したグラフをしていますが、他の選択はかなり乱高下しています。
電気応用、電子応用、また著しく合格率が低下しているのが電気設備です。
2024年度の電気設備の4.7%は相当厳しい結果です。
分野選択別になると、合格率が10%程度にしたい思いはあっても、容赦なく実力の無い人は落とされている。そんな感じがします。

技術士電気電子の詳細分野
ここでは技術士の各分野について書いておきたいと思います。
電力・エネルギーシステム
発電所、送電、変電、配電部門などの電力関連会社などが対象となります。電気電子部門の中では2番めに受験者の多い分野です。
電気応用
モーターや蓄電池、電気加熱など電気を使って目的を達しようとする分野です。その応用範囲は広く、主にそれを利用した製品研究などのメーカーが対象ではないかと思います。
電子応用
非接触読み取りやディスプレイ、半導体技術などでしょうか、非常に広い範囲の印象です。こちらもそういった製品研究の分野が対象かと思われます。
情報通信
無線、有線や各周波数による通信手段、機器類が主な範囲になります。
似たような分野かと思うIT系は、技術士の中では電気電子部門ではなく情報工学部門になります。情報通信分野は伝送、線路についてであり、その送信の仕組を利用したアプリケーション、ソフトウェアが情報工学分野になります。電気電子部門の情報通信分野は、通信機器メーカー、NTT、携帯電話業者などが当たるのかなと思います。
電気設備
電気設備と一言で言えどもその範囲は広く、変圧器や保護継電器、接地、蓄電池にインバータなど、また、無線通信技術やBEMS、照明器具やモーターと非常に幅の広い分野となります。
施設管理や電気工事、設備メーカーもその範囲に入ることから対象者が多く、電気電子部門の中では一番受験者の多い分野になります。
それぞれの合格率には差がありますが、そのために受験する分野を変えてしまうのは、口頭試験を含めてお勧めできません。
幅広い知識を持ち、優れた技術士として、技術士試験合格はまだ成長途中です。
胸を張ってその分野の技術士と言えるようにがんばっていきましょう。
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