技術士二次試験筆記・口頭試験成績開示の結果から内容を振り返る。

技術士一次・二次試験

技術士試験の結果は、非常に曖昧な表記しかされておりません。そのためか、合格、不合格に関わらず、詳細な成績を知ることを目的とした開示請求することができます。

詳細な成績を知ることで、自分に足りない個所を見つけることができます。

また何より、今回のような論文試験の場合、どういうところが評価されたのかの目安としても知ることができます。

今後の勉強の指針にもなりますので、開示請求することをおすすめします。

二次試験 筆記試験の成績開示の結果

筆記試験の出来は良くないだろうと思っていたにもかかわらず、合格発表ではAAA(全問合格ライン)でした。何が評価されたのかと思うのと同時に、どれぐらいの点数だったのかはとても気になっていました。

技術士二次試験の結果を開示請求したところ、次のようになっていました。

技術士二次試験 成績開示

問題Ⅰ 25.50/40点 (63.75%)

問題Ⅱ 18.00/30点 (60.00%)

問題Ⅲ 19.50/30点 (65.00%)(※全問60%以上で合格)

はっち
はっち

う、うん、、、そうだよね。(ちょっと思い上がってた)

正直なところ、Ⅲがぎりぎりだと思っていた一方で、Ⅱは7割ぐらいいけてるんじゃ?なんて思っていました。^^;ははは

一つずつ感想と振り返りをしてみたいと思います。

必須問題Ⅰ IoEに関する論文 25.5/40点

IoE社会に向けて、電気電子の知識を活かした対策と問題点、波及効果などについての問題でしたが、IoEというよりも、分散型電源の問題と今後のIoE社会の展望みたいな内容になってしまいました。分散型電源についてはIoEの一側面ではあるが全部ではないため、視野が限定されてしまったこともあり、あまり点数が伸びなかったのではないかと思われます。

もう少し、ΔkW、kW、kWhの取引市場のIoE導入による活発化など論じても良かったかもしれません。

選択問題Ⅱ 知識問題と浄水場の更新 18.0/30点

こちらの問題はⅡー1とⅡー2に分かれており、Ⅱー1は知識問題です。

ここで高調波の発生原因とメカニズム、またそれに対する対策案は書けたのではないかと思っていました。また次のⅡー2も最後の行まで文章を埋めて書いたので、ここの点数が一番良いだろうと思っていたため、この点数にちょっとびっくりしました。

Ⅱー2は使用量が半減化した浄水場の受変電設備の更新という題目であったため、重要インフラ設備としてのバックアップ体制、断水のないような設備更新などを挙げて論述しましたが、使用量の半減という観点が弱かったような気がします。

半減化することでの需要設備の変更、低コスト化案、一方での電力の多重化などを前面に出せばよかったかなと思います。

選択問題Ⅲ 照明システムに関する論文 19.5/30点

照明システムを利用した開発環境の改善のような内容でしたが、ここが一番苦戦したため点数が一番低いと思っていましたが、案外そうではありませんでした。(似たり寄ったりだけど)

人に合わせた照明環境の提案、配置換えを意識した配光パターンの変更、Iotを利用した操作性向上や遠隔操作などを提案しました。

内容としては薄く、新しい技術もないような論述でしたが、内容が一番合致していたのかもしれません。

300字ほど空白を残してしまったことが非常に気になる点でしたが、無事合格点をいただくことができましたが、少し減点になっているような気がします。

口頭試験 成績開示の結果と感想

口頭試験はまた別で評価されており、試験結果は各項目〇は合格ライン、不合格は×という感じです。

合格するためにはすべて〇である必要があります。

口頭試験は今まで自分がやってきた仕事の成果を見せた試験でもあるので、それがどのように評価されたのか気になっていました。

口頭試験の成績開示により評価内容がわかりました。

技術士 口頭試験 成績開示

リーダーシップ・コミュニケーション能力 24.50/30点 (81.66%)

マネジメント・評価能力 23.50/30点 (78.33%)

技術者倫理 15.50/20点 (77.50%)

継続研さん 15.00/20点 (75.00%)(※60%以上で合格)

口頭試験は比較的良い点数だったのでは無いかと思います。

ちなみに口頭試験の様子はコチラ

技術士二次試験口頭試験(面接試験)での質問と合格体験記
技術士二次試験の口頭試験の内容が気になる方は非常に多いと思います。対面で答える必要があるため、とても緊張するかと思います。聞かれる内容、どんな雰囲気かという点で少しでも参考になればと思います。

ただ、この口頭試験の様子でも書いていますが、論文なし、学会発表なしと答えていることが非常に不安でした。

無いものはありませんので、ここがだめだったら次回以降の受験は無いなと思っていたほどです。

試験結果から考えられることは

詳細な回答については口頭試験の様子から見ていただければと思いますが、受け答え自体それほど変わったことをしているわけではありません。

なんとなくですが、業務内容の詳細でどれだけコンピテンシーが読み取れるか?という点である程度質問内容と想定回答が考えられており、それらを無難に回答しておけばその点数がもらえるのではないかと思います。

自分の業務内容の詳細を見直してみても、点数と業務内容の詳細が一致しているようにも感じます。

なるべくリーダーシップを発揮できたような業務内容を詳細に書いたため、その点が評価されたような気がします。また、コミュニケーションとリーダーシップは似ている点も多いため、別の切り口からの加点が得られたのではないでしょうか。

一方で継続研さんについては、あまり業務内容の詳細で触れていませんでした。

それを踏まえての、論文は?学会は?という加点質問だったかもしれません。

一方で、最近読んだ本で気になった記事は?というところで少し加点があったような気がします。

口頭試験はほぼ業務内容の確認ではないかと感じます。

実際にその人が携わった業務なのかどうか、どう改善して、どう評価したか。

質問を通して確認ができればよいのですが、実際に試験官を前にすると緊張してうまくしゃべれないかもしれません。

ただ、それは実際に行ってきた業務だと思いますので、自信をもって臨んでもらえればいいかと思います。やっていないことはやっていないで構いません。やったことにしてボロが出るほうが大変なことになります。(びくびくしてたのにね。。。)

技術士として、やはり人前で発表できる能力というのはあったほうが良いものかと思いますが、無ければいけないものでもありません。技術士になってから身に着けることも可能です。

試験官は受験者から合格点を引き出そうとしてくれます。

その思いに乗っかってしまいましょう。

普段通りのあなたで大丈夫です。がんばってください。

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