技術士二次試験口頭(面接)試験で聞かれた内容と受け答え

技術士一次・二次試験

試験の中で一番緊張するかもしれない口頭試験。

今回は技術士の最終試験であるR3年度口頭試験を受験してきましたのでそのレポートをしたいと思います。

質問の内容については詳細に書いたつもりですが特定情報も多いため内容はぼかしていたりします。少しでも受験者の方の参考になればと思います。

技術士口頭試験はこんな感じで進みます

技術士試験は21部門に分かれているため、それぞれで試験が行われます。口頭試験も各専門分野の技術士の方が試験官をされていますので、それぞれやり方は違うかもしれませんが、おおよそアウトラインは同様です。

今回自分が受験した分野は電気電子部門の電気設備です。

それでは口頭試験を開始します。あなたの持ち時間は今から20分です。それでは書かれている業務経歴に沿って質問させていただきます。

として始まりました。

事前に願書として提出している業務経歴の説明を求められることはありませんでした。

簡単に質問された内容を列挙していきます。

管理人は施設の電気主任技術者として選任されており、その中で行ってきたことを業務詳細として願書に記載しています。

口頭試験質問内容

職場では様々な人が働いていると思います。コミュニケーションはどのようにしていましたか。ただ、それだと難しいと思いますので、業務経歴の中にBCPについて携わったということが書いてありますね。それについて答えてください。

はっち
はっち

BCPの主体は役員が務めており、その会議に上長と共に月1回出席していました。災害時にどのような状況になるか、何ができるかを確認することから始まり、地震の時は、火災、停電の時は、と状況に応じてインフラがどのように整理されるか。またその状況で事業がどこまでできるかを検討してきました。また、災害に対する法令はどんどん変わっていきます。法令対応、更新計画など工事の必要があれば進言し、実施しきてました。

情報セキュリティのBCPはどのように考えていましたか?

はっち
はっち

情報ですか・・・災害時の情報漏洩などについては携わっておりませんが、重要機器にはCVCF電源に接続されておりUPSから供給されることになっています。

年次点検の手順の改善ということを業務経歴の中に書かれていますね。この仕事はものすごく大変なことと思います。どう各部署とコミュニケーションを取ってきましたか。

はっち
はっち

電気に限らず、設備的な問題から工事の相談を受け付けたり、消防設備点検の講師などを行うことで、顔を広めてきました。点検の改善点については、各部署と話やすい関係を構築し、現場からの要望の吸い上げ、こちらからの改善などを提案し、より良い年次点検の実施につなげてきました。

ハザードマップについて、近年の災害で更新されてきています。これに対して施設としてどう対応してきましたか?

はっち
はっち

ハザードマップは市のHPなどから最新のものを確認しています。確か予想水位が1mほどでしたので、建物の構造、重要設備の配置から問題ないことを確認しています。

リーダーシップについて聞きたいと思います。こちらもこの質問では難しいと思いますので、業務経歴の中にある、同敷地内の他の施設との連携についてリーダーシップを発揮した事例を教えてください。

はっち
はっち

同敷地内でもそれらの建物は後から建築されました。工事中から定例会議に参加し、竣工後も運営協議会などに出席して色々な提案、相談を受けてきました。電気的には上位側であるこちらからのトップダウンではなく、連携を密にして、お互いの事情を考慮して進めてきました。

続いて評価についてお聞きします。評価してどう判断して改善してきたかということですね。それでは業務経歴の中にある年次点検の評価と改善についてお話しいただけますか。

はっち
はっち

毎年行う年次点検を通して、何らかの改善点、トラブルがあれば、仮設配線の見直し、また、必要なところへは非常電源化を行ってきました。当初は電源種別についてちぐはぐなところが散見されたため、それらの仮設配線に時間がかかっていましたが、それらを改善することで復電までの時間を早くすることができました。

続いてマネジメントについてお聞きします。年次点検を行うには様々な業者が入ったと思います。それらの人的なマネジメントについて教えてください。

はっち
はっち

点検業者との円滑な実施と停電の詳細な打ち合わせ、手順の確認を双方確実に行い、スムーズに点検が行くよう、入念に準備をしています。また、点検においても早い復旧を心がけてきました。共に働くビル管理の方から仮設配線の手配、撤去を復電作業が終わったところから逐次連絡を入れ実施しています。それらを実施するに当たり、事前に打ち合わせを行い、作業手順について相互に確認しました。

質問者を交代します。

それでは私から技術者倫理についてお尋ねしたいと思います。仕事の上でどのような倫理について気にしてきましたか。

はっち
はっち

会社の中で技術者は多くありません。また電気主任技術者として1人仕事ではあるので不道徳なことができてしまう状況でした。もちろんそうしてはいけませんし、そうしてません、とアピールするためにも、経理とも相談しつつ見積もりを数社取る。様々なプロポーザルを受けるなど、透明性を確保してきました。

 

公益と倫理のトレードオフをしたことはありますか?それだけだと難しいので年次点検の中でトレードオフした事例はありますか。

 

はっち
はっち

公益と倫理のトレードオフですか。。。施設の性質上、点検の中で絶縁抵抗測定など、やりたくてもできない個所があります。そういった箇所については漏れ電流の定期的な確認を行い、I0rの測定なども行ってきました。適切な管理を行うことで、電気設備の安全な管理、事業の継続、公益の確保という点で手間はかかるが点検を実施し、安全を確保してきたつもりです。

設備の持続についてどのようなことを気にしてきましたか。

はっち
はっち

古い設備の機器の更新が一気にできればよいのですが、予算の都合もあります。叶わないのであれば安全面で重視される継電器、遮断機などの更新を優先的に行ってきました。

CPDについてどういうことをしてきましたか?

はっち
はっち

資格として電験2種、エネルギー管理士を取得してきました。また専門誌として新電気を購読しています。今後オームの購読も開始しようと思います。

論文の発表などはありますか。

はっち
はっち

ありません。

学会への所属は?

はっち
はっち

ありませんが、電気事業法の改正など講習会に出席するようにしています。

何か会社内でも構わないのですが発表はありませんか。

 

はっち
はっち

消防設備の講師などはしておりますが・・・。(雰囲気としては芳しくない感じ)(追記:保安教育していると言えば良かったか。)

 

先ほど雑誌など購読していると言っていましたが、気になった記事はありますか。

はっち
はっち

そうですね・・・太陽光発電の廃棄問題が気になりました。FIT事業で廃棄までを含めた買取価格になっているのですが、果たして事業者がどこまでそれを気にしているのか。施設廃止後の原状復帰もそうですが、森林の復活など持続可能性の面で気にしています。

わかりました。CPDを貯めることにおいて、雑誌の購読などはCPDが貯まりにくいです。学会の所属などをして、積極的に会に参加することでCPDが貯まりやすくなりますよ。

後はよろしかったでしょうか?それでは以上で試験を終わります。

 

口頭試験が終了して

試験としては以上のような感じでした。

さらさらと答えているような文面ですが、実際にはかなり余計なこともしゃべっていますし、上手く言えてない可能性もあります。

時間はほぼ20分ぴったり。

主にコミュニケーション、リーダーシップ、評価、マネジメント、技術者倫理、継続研さんの項目を聞かれました。

質問に回答する中で感じたこと。

質問の前には必ず、

それではこの詳細業務経歴の中からコミュニケーションについてお尋ねします。

という前置きをしてから具体的な質問がありました。採点項目を明確にしているようです。

さらに。質問の中にもそんな雰囲気を出していましたが、

コミュニケーションと一言で言っても難しいと思いますので、この年次点検業務の中でどのようにコミュニケーションを発揮したか。色々な職種の方がいると思いますので、その関係について教えてください。

と詳細な項目を設定されました。

正直、別の業務でのコミュニケーションについて回答を用意していたので、これはちょっと困りました。

はっち
はっち

難しくないから自由にしゃべらせて!

と心の中で何度思ったことか。

ただ、他の質問についても同様に進められてしまい、本当に言いたかったことが言えずのものもありました。

それでも、該当する業務について話をすると、

だから、こうこうそういうコミュニケーションを取られたということですね。わかりました。

と、どの質問も最後にコンピテンシーに合わせて試験官の方から結論付けてくれました。

コンピテンシーを満たすと試験官が判断したかどうかが大事の様です。

限られた時間内で全ての項目の試問を行う必要があるため、長くしゃべるべきではないと感じます。

また、あなたの持ち時間は20分です。と最初に前置きもされています。

どのあたりでそう判断いただけるかわかりませんが、試験官が興味無くしたな(加点範囲超えたな)と思うところから回答を収束に向かうようにしていました。

想定していた質問とは違っていたが。。。

質問の範囲を答えやすくしてくれるために限定されたことが返って上手く返せなかったと思うところもありますが、

詳細業務経歴の説明も無し。

詳細経歴以外の業務について話すことも無し。

技術士の志望動機も無し。

筆記試験についての質問も無し。(前の人は聞かれてたみたいなのにな^^)

技術士法についてもありませんでした。

唯一コンピテンシーを明らかにせずに入った質問として、

先ほどCPDの説明の中で雑誌を購読しているということでしたが、最近見た雑誌で気になった記事はありますか?

でした。

継続研さんの範囲かなとも思いますが、おまけのような意味合いに感じました。

口頭試験の自己採点と採点項目

これらを踏まえて、自己採点してみます。

コミュニケーション 〇

リーダーシップ 〇

評価 〇

マネジメント 〇

技術者倫理 △

継続研さん △

〇をつけたところは、基本的に最後のまとめで、

コンピテンシーに沿ったということですね。

と結論付けられたと自分が感じた箇所です。

倫理と継続研さんで△を付けました。この2つは質問者が変わったため、そのように結論付けられなかったとも言えますが、それ以上に、倫理の面は、一か所。上手く内容を伝えられず、劇的なフォローが入ったからです。

他の倫理の項目は答えたつもりですが、ここは気になっています。

継続研さんで△を付けたのは、やはり学会発表なし、論文発表なしと答えたところです。

これは本当に無いのでしょうがありません。

継続研さんについては、他のポイントでも答えが胸を張れるものではなかったので不安”大”です。

唯一ですが、資格として電験2種、エネルギー管理士を取得してきました。と言ったとき、

ほぅ、2種。

と少しだけ感心されたような感じでした。

個人的な感情で、採点とは関係無いかなと感じたとこでもあります。

口頭試験の採点項目

採点項目としては次のようになっており満点を表示しています。

技術士としての実務能力

コミュニケーション・リーダーシップ 30点

評価、マネジメント 30点

技術士としての適格性

技術者倫理 20点

継続研さん 20点

この4項目すべてで6割以上取る必要があります。

はっち
はっち

うん、合計点数で無いなら点数関係なくね。

と思うのですが。。。継続研さんがなぁ。せめてなにかと一緒だったらフォローできたかもしれないのに。

面接ではなく口頭試験

半分試験、半分面接のような気持ちで臨みましたが、試験官はとにかく加点項目を引き出そうとしていました。

業務経歴を読んで、この事例ならコンピテンシーを満たす回答が得られるだろう。

そんな思惑を持って質問してきているような気がします。

ですので、こちらも無理にコンピテンシーに沿った定型的な回答を避け、自分がやってきた業務を思い出しながら回答しました。

無理にコミュニケーションやリーダーシップと言わなくても、試験官から解釈していただけるだろうというような感じです。

ただし、その業務経歴が良く分からない場合、受験者に説明をさせ、その中からコンピテンシーを満たしそうな質問をするのかもしれません。

全体の流れとしては、淡々と進むのではなく、時間が無いから次に行こう。

という感じでした。

ですので、最後の”印象に残った記事”の質問は、ちょっと試験官も聞いてみようかな。という感じでした。

雰囲気としてもここは砕けていたような気がします。

 

実のところ自分は面接は得意だと思っているのですが、

面接のように和やかにしゃべればいい。

という感じではなく、必要な項目が聞ければ次にいこう。

という感じが非常に強く、今まで行ってきた”面接”としては手ごたえはありませんでした。

やっぱり試験ですね。試験官もあまりニコリとせずに、次、次という感じでした。

こちらもそれに釣られて早口になってしまったのは大丈夫かなと思いますが、

試験官との間にアクリルの衝立はありましたが、試験官から聞き直されたことはありませんでした。

試験終了後はそのまま会場から退出しました。

技術士口頭試験の日はこんなスケジュールで過ごしました(東京巡り)
技術士二次試験の最後の試験。口頭試験。 難関の筆記試験を通過するとここにたどり着けますが、試験は東京のみで行われるため、地方の方は受験するだけでも一大イベントです。 落ちにくい試験とは言わ...

口頭試験の一部始終はこのようになっています。参考になればと思います^^

他の質問は参考書を見るのがおすすめです。

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