こんにちは、はっちです。
電験2種を目指す前に、電験3種は若い頃に取得していました。
その取得の動機は本当に大したことなく、少し嫌な思い出とともに思い出せます。
当時、右も左も分からない社会人一年生でした。
そんな時に先輩からもらった参考書がコチラ。
いきなり完全演習かよ。
と思われそうですが、まだ電験3種が何者なのかも分からなかった当時。
先輩から参考書を頂いたことから、電験への道が伸び始めました。
電験3種挑戦の動機はパワハラ
初めての就職先。学生あがりの新社会人は本当に心細いものです。
何も分からず社会に放り込まれ、
「お前ほんとに、なんにも知らねぇな。」
と、できないヤツ認定され。
「お前の仕事と飲み会とどっちが大事だと思っているんだ。」
と自分の仕事を否定され続けた社会人1年生。
任せられている仕事というよりは、与えられている仕事をこなす毎日。
それでも毎月給料は振り込まれる申し訳無さ。
「お前がその給料もらえるだけ働いてるって言えるのか?あ?」
少しでも拠り所を探した中で、別の先輩から勧められた電験3種の受験。
まだ自分でもやれることがあるはず。と思って手を出したのですが、その後の人生を変えた最初の一歩だったような気がします。
初めての電験3種の受験
冒頭で頂いた電験3種完全演習は今出てきたパワハラ先輩からではなく、別の優しい先輩から頂いたものです。
この優しい先輩は自分に色々と仕事を教えてくれた先輩だったのですが、直の先輩ではなかったため、そのことを疎ましく思ったパワハラ先輩が色々と嫌がらせをしていました。
「こいつに仕事やらせるならさぁ、上司やオレに断りを入れるだろフツウ。そんなこともわからねぇの?」
非常に申し訳なく思いました。
普通にその仕事は私の隣に上司や先輩がいる状態で説明頂いておりましたし、仕事の内容は自分にやらせる仕事なのではなく、わざわざ自分のために用意してくれたような内容の仕事だったんです。勉強になりとてもありがたかったのですが、それ以降先輩からの仕事はもちろん、先輩を手伝うこともできませんでした。
パワハラなんて言葉はまだ無かったですね。
ちなみにその優しい先輩は、その年に辞めてしまいました。
先輩は電験3種を持っていたので転職しやすかったのかもしれません。
電験取れたのはいいんだけど、実力が足りなさすぎる。もっと勉強しないとと思ってさ。
と言っていたのを思い出します。
この人を辞めさせてしまう組織にいてもいいのだろうか。そんなことを少しだけですが思いました。今も元気にしているのでしょうか。
ただ、そのパワハラ先輩も翌年異動になり、職場は少しだけ平和になりました。
電験3種は引き続き勉強をしていき、翌年残っていた電力を受験して合格。
ですが、その後も職場の雰囲気は良い状態は続かず、人員だけがどんどん減っていく状態。
このままでは先細る。
と実感し、自分も転職を決意。
5年務めましたが、無事転職することができ、今の職に就くことになりました。
結果、そこで3種の資格を生かして電気主任技術者として働くことになるのですが、壊滅的な電気の実力は本当にやばいものがありました。
電気の実力は他の3種取得者に怒られるレベル。
突然ですがここで問題文の紹介です。
さぁどうでしょうか。
え?なにこれ?問題おかしくない?
と思ったあなた、正しいです。
同期電動機に滑りはありません。
実際にあった令和元年の3種機械から問題文を抜粋させていただき”誘導機”という言葉を”同期電動機”に入れ替えてみました。
受験当時の実力では私はこの問題文の大きな間違いに気が付くことができません。
気が付かずに、覚えた誘導機らしき解き方を使って解答すると思います。
それぐらい中身を理解していませんでした。
この機械という科目は本当に苦手でした。
直流電動機、三相誘導機、同期発電機など全部モーターでしょ?何が違うの?
トルク?そりゃ電気かければ強くなるんじゃないの?
こんなレベルです。
滑りって書いてあれば、覚えた式で解く。
トルクって書いてあれば、よくわからないのでとにかく色々数値をいじってそれっぽい選択肢を探す。
なんのグラフか良くわからないけど、見たことある物を選択。
主語でなんちゃら電動機って書いてあるけど、そんなの知らない。
変圧器ってお団子みたいな形のでしょ?(←これやばい。)
ちなみにこれは他の科目でも似たようなもの。
理論でスターデルタの変換があっても、それが何に使われているかなんて知らない。
そもそもなんで3本も線が出ているんだろ?
Δってめっちゃ短絡してるじゃん。
地絡電流と短絡電流の区別なんてつかない。そもそも地絡って何?
3種の裏ボスである法規に至っては、B種の()内の文言が長すぎて意味不明。とにかく覚えればいいんでしょ。
という甚だしい勘違いレベル。
受験した年の難易度は定かではないのですが、きっと難しい年だったのでしょう。合格のボーダーラインが下がり、自分のようなわけのわからないのが運で合格してしまうような調整が入ったのだと思います。
5択の選択問題で正答率6割で合格。さらに調整が入る。
問題の意味がわからなくても候補の選択数から正答率を上げることも一つの手段です。(コラ)
電験3種取得までの道のり。
電験3種取得までに使用した参考書は、最初に出てきた”電験三種 完全演習”
以上です。
結局この一冊で乗り切ってしまいました。
この本は3種に必要な「理論」、「電力」、「機械」、「法規」の4科目が入っています。
それぞれにA問題、B問題が用意されており、解説が付けられています。
ページ数は430Pとかなり多めですが、1科目辺り100Pぐらいと考えると、3種取得するためには物足りないでしょう。
さらに「演習」とありますので、基本的な電験の勉強をしてきた人が最後の実力養成用に使用するようなものです。それでも解説がついているので勉強にはなるのですが、公式がどのように導かれるのか、例えば⊿→Y変換の公式がなぜこうなっているかなどの解説は省かれてしまっています。
じゃぁどうする?
覚えるだけです(^^;)
意味はわかりません。問題文がこうであったら、こうだ。という感じ。直流電動機?同期電動機何それです。
仕事終わりなどにちょこちょこ勉強して、一応完全演習を一周しましたが、解けない問題だらけ。解答見ても意味不明。
何より意味が全くわかっていません。
そりゃそうです。いきなり演習から始めているわけですから。
理論は一応高校・大学と理系(情報系)で勉強してきたし。。。意味わからないけど法規は覚えて。。。
電力も覚える!機械も覚える!
意味わからないけど!(大事なことなので2回言いました)
そんな状態で臨んだ第一回の電験三種初受験
電験三種は全て選択問題なので、おおよその選択肢から類推することもできるんです。
理論以外でわかった問題は3割あったでしょうか。
試験が電力、機械と進むに連れてわからない分野になっていきます。
数値が集まってるからこの辺が答えじゃね。
完全にやけくそモードです。だってわからないんだもん。
試験終了後は悔しいという思いもありません。
そりゃそうです。勉強が全然足りてないのですから。
こんなことなら、全科目まんべんなく勉強するのではなく、2科目ぐらいに絞って勉強するべきだった。と試験終了後に思ったことを今でも覚えています。
試験終了後、答え合わせすらしませんでした。
結果(正確には覚えていませんが)
理論 60点ぐらい(合格)
電力 50点前半(不合格)
機械 50点前半(調整で合格)
法規 50点前半(調整で合格)
(合格ライン60点 難易度により点数調整あり)
はははです。ははは。
なんで科目合格してんの?という感じ。
この試験で答えを類推する能力がかなり向上したと思っています(やけくそ)
翌年電験3種2度目の受験
前回の反省を踏まえて、再チャレンジです。
ただ相手は”電力”のみ。1科目なら大丈夫でしょう。
もうすでにこの時点で不合格だった電力以外の知識はほぼ0です。
ただ覚えただけの知識は定着しないんですね。
そして電力1科目のみで受験して合格。
めでたく電験3種取得できました。いきなりペーパードライバーです。
電験3種を取得して何か変わった?
無事電験3種を取得できはしたのですが、全て机上の話。
何も理解していませんし、現実の電気工作物とのリンクもできていません。
正直なところスターデルタが何かもわからず。
モーターで使うみたい。
へぇ~モーター。
じゃぁこのスター部分やデルタ部分がぐるぐる回るんだね~。
って思っていました。(違わないけど多分想像していることと違うよ)
資格は取得したので、確かに胸を張れるようにはなったのですが、100%空元気。
もってるぞ!と思っていても、実際に何の実力もないのですから、その内3種持っていると言いたくなくなっていきました。
3種は資格を取ってからが本格的な勉強だ。
と、職場の先輩が言っていたのを思い出します。
その後、転職し、取得したペーパーですが3種の資格を生かして施設管理の仕事をできるようになりましたが、
最初は本当に大変でした。
3種を持っていたからと行って、施設管理が出来るわけではありません。
なにか調べようにも図面がありません。現地でどこだどこだと調べて、試しに電源落としてみたり。
電源が入らないんだけど?と言われて機械の故障しか疑わずに帰ってくるぐらいです。
A,ブレーカー落ちてました(汗)
漏電かな?と思ったのですが、テスタ持っていって、「電気流れ無いので大丈夫です。」とか。
かなりやべーやつです。
ただ、そうこうしている内に色々と覚えていくもの。
施設管理をし始めて10年。2種の取得の動機へ続きます。
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